(産経新聞 2008/10/31)
日本と北朝鮮で合意されていた日本人拉致被害者の「再調査」について、北朝鮮側が中国政府に「メリットがない」として拒否する考えを伝えていたことが30日、わかった。複数の日朝関係筋が明らかにした。北朝鮮の方針は中国政府を通じて日本政府にも伝えられたという。これを受け、日本政府は北朝鮮に効果的な圧力をかけるため制裁措置を見直すべく動き出した。また、外務省主導による外交ルート一辺倒だった対北朝鮮交渉の在り方を変え、新たなルートの開拓を目指す方針だ。
日朝関係筋が在京中国大使館関係者の話として明らかにしたところによると、中国政府高官は9月の福田康夫前首相の退陣表明後、北朝鮮政府高官と意見交換した席で、日本人の拉致問題の再調査を開始する考えがあるのかをただした。これに対し北朝鮮高官は「仮に調査委員会を立ち上げたところで、どんな結果になっても日本国民は納得するはずがない。結局、(北朝鮮にとって)再調査は何のメリットにもならない」と述べたという。
同高官はまた、拉致問題の再調査が合意された、6月の日朝実務者協議の日本側代表である外務省の斎木昭隆アジア大洋州局長への不満も表明したが、理由は明らかにしなかったという。
再調査の合意を受けた8月の日朝実務者協議では、北朝鮮側が(1)拉致被害者に関する全面的な調査を行う(2)権限を与えられた調査委員会を設置し、可能な限り秋までに調査を終了する-ことを確認。日本側は北朝鮮が再調査に着手した時点で人的往来の禁止やチャーター航空便乗り入れの禁止という制裁措置を解除する方針を発表していた。
しかし北朝鮮側は、福田前首相が退陣表明した直後の9月4日、在北京の大使館ルートで「日本側の新政権が合意履行についてどういう考えか見極めるまで、調査委員会の立ち上げを差し控える」と通告してきた。麻生太郎首相が就任後の今月22日には、北朝鮮の労働党機関紙「労働新聞」が「麻生首相は政争に巻き込まれて朝日政府間合意を白紙にした」と批判、日本側の理由で再調査が行えないと主張してきた。
日本政府も今月10日の閣議で、北朝鮮籍船舶の入港全面禁止など、日本独自の制裁を半年間延長することを決めた。
「拉致再調査拒否」で日本政府、対北朝鮮戦略の練り直し迫られる(産経新聞 2008/10/31)
北朝鮮による日本人拉致被害者の再調査が事実上「白紙」になったことを受け、日本政府は対北朝鮮戦略の根本的な練り直しを迫られることになった。しかし、米国のテロ支援国家指定解除を契機に北朝鮮側は日本を無視する姿勢を鮮明にしており、麻生政権は展望が開けない対北朝鮮政策に腐心している様子がうかがえる。
政府が29日に開いた拉致問題対策本部関係省庁対策会議で、漆間巌官房副長官は「大事なのは北朝鮮が本当に困る圧力をかけられるかどうかだ。今後、工夫する必要がある」と述べ、これまでの制裁措置が効果的だったかを検証しつつ、必要であれば新たな制裁措置の発動を検討する考えを示した。
漆間副長官の発言を受け、30日には麻生太郎首相が記者団に対し「『対話と圧力』は北朝鮮との交渉の基本で、常にどういうバランスでやるかが課題だ。8月(の日朝実務者協議)以降、(再調査の)話が進んでいない。それを見ながら考えることだ」と強調した。
河村建夫官房長官も記者会見で「(再調査の動きが)全然起きないとなれば、さらに圧力を強めていかなければいけない」と述べた。
漆間副長官は29日の対策会議で「拉致を実行する北朝鮮の党・軍に直結している特殊機関に、日本政府のメッセージが伝わるようなルートを開拓しないと、対話で相手を動かせない」とも指摘した。外務省の交渉ルートに頼るだけでは限界があり、金正日総書記に近いとされる朝鮮労働党や軍の中枢部とのパイプの構築も必要だとの考えを示したもので、日朝間の折衝が袋小路に入っていることをにじませたともいえる。
首相官邸サイドが対北戦略の見直しとも受け取れる発言をするようになった背景には、「米国が北朝鮮に対するテロ支援国家指定を解除し、エネルギー支援に向けた環境整備を進めたことも大きい」(日朝関係筋)という事情がある。「北朝鮮は日本抜きでも十分なエネルギー支援を得られることになったことで、日本を無視する動きを加速させるだろう」と日朝関係筋は分析しており、政府は厳しい立場に追い込まれている。
>日本側の新政権が合意履行についてどういう考えか見極めるまで、調査委員会の立ち上げを差し控える
政権政党がかわったりクーデターが起きたわけでもないのに、こんな↑ことを言いだす輩と“対話”は無理ですね。
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予想通りだけど。