(東亜日報 2017/11/25)

法務部が22日、特定の政治集会と関連して刑事処罰を受けた参加者全員に対して特別赦免を検討するよう全国の検察庁に指示した。

法務部が指摘した集会は、△済州(チェジュ)海軍基地建設反対、△密陽(ミルヤン)送電塔反対、△ソウル龍山(ヨンサン)火災惨事、△高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)配備反対、△セウォル号関連の5つ。大統領府が下した指針によって法務部が対象者を選定する赦免手続きに照らして、赦免対象者のリストと数の把握に乗り出したようだ。

法務部が特定した5つの集会は、全国のデモ現場に行って過激なデモを主導する専門デモ隊が加勢し、不法暴力デモとなったと批判を受ける集会だ。済州海軍基地反対集会では、全国から集まった外部の人々が警察を暴行し、公共器物を壊す過激・暴力デモに変質した。「セウォル号惨事国民対策会議」に参加した約800の団体の中には2008年に狂牛病ろうそくデモを主導した団体や朴槿恵(パク・クンへ)政府発足直後に反政府運動を行った団体が多く含まれた。パク・レグン共同委員長は、平沢(ピョンテク)米軍基地・済州海軍基地反対運動を主導した前歴がある。社会的問題がある現場に行って対立を拡大させた人々の処罰を「なかったこと」にすることは、不法を助長すると言わざるを得ない。

利敵団体に恩赦を与えるかどうかも議論になり得る。約50の団体で構成された「THAAD韓国配備反対全国対策会議」には、済州江汀(カンジョン)村デモを率いた「専門組織」だけでなく、強制解散になった統合進歩党の後身格の民衆連合党、裁判所が利敵団体と指摘したコリア連帯、祖国統一汎民族連合韓国本部などが含まれている。民衆連合党は、与党「共に民主党」の秋美愛(チュ・ミエ)代表に会って「李石基(イ・ソクキ)釈放」を求めたばかりだ。セウォル号の翌年、暴力デモを主導した容疑で拘束されたハン・サンギュン民主労組委員長の恩赦も議論になる可能性がある。

2015年8月の光復節特赦の時、新政治民主連合代表だった文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、済州海軍基地、龍山惨事などを取り上げ、「弱者と和合のための恩赦」を強調した。しかし、支持層結集を先に見る野党代表と国民全体を見なければならない大統領の目は違わなければならない。デモの専門家が社会的弱者だとか、彼らの不法に目をつぶることが国民統合に役立と考える国民は多くないだろう。恩赦は大統領の権限だが、国家の司法作用に対する重大な例外措置なので、その行使は制限的でなければならない。特定の政治集会の参加者全員に恩赦を与えるという方式は、見たことも聞いたこともない。帝王的大統領の赦免権の乱用も「積弊」の一つという点を肝に銘じなければならない。


(朝鮮日報 2017/11/25)

 済州海軍基地建設や密陽送電塔設置、THAAD(米国の高高度防衛ミサイル)配備などを妨害し、また竜山爆発惨事(2009年1月、ソウル市竜山区漢江路の再開発地区で、商業ビルの屋上に立てこもった立ち退き対象住民らに対する鎮圧の際に爆発・火災が発生し、住民5人と警察官1人が死亡した事件)を引き起こし、旅客船「セウォル号」沈没に対する抗議集会やデモなどで処罰された活動家らについて、韓国法務部(省に相当)は検察庁に処罰の内容や現状を報告するよう指示した。年末に予定されている特別赦免に向けて情報収集を行うためのようだ。彼らの中には集会デモ法違反はもちろん、公務執行妨害、暴行障害罪などで処罰された受刑者なども含まれているという。

 赦免はそもそも法治の原則に反するため、これを実行するには国家の統合など明確な目標に沿った上で最低限の範囲とし、また赦免に反対する側もある程度納得できるよう手続きを進めねばならない。しかし現在法務部が検討を行っている受刑者たちは、どう考えてもその対象にふさわしくない。

 済州海軍基地建設反対運動は結果的に工事を14カ月も遅延させ、273億ウォン(現在のレートで約28億円、以下同じ)もの損害をもたらした。この損害は言うまでもなく国民の税金だ。しかし今済州島に基地がない状況など考えられるだろうか。当時は基地建設を阻止するため全国から職業活動家が集まり、ありとあらゆる方法で妨害活動を行っていた。その後、彼らに国の損失を少しでも賠償させようとしたが、現政権発足後はそれさえなかったことになってしまい、しかも今度は彼らが犯罪を行った事実さえ消し去ろうとしているのだ。これと関連して2015年にもソウル都心で激しいデモが起こり、デモ隊が機動隊バスやパトカーなど71台を破壊し、74人の警察官や機動隊員に負傷を負わせたことも忘れてはならない。密陽送電塔設置反対、THAAD反対、竜山惨事なども同じくこの国の秩序を破壊し、国家権力を無力化させるものだった。このような過激派集団のメンバーを国が赦免してしまえば、今後は安全保障であれ経済分野であれ、活動家は国の政策を暴力で妨害しても良いと政府自ら認める結果を招いてしまうのではないか。

 今回法務部があえて済州海軍基地、密陽送電塔、セウォル号などの問題を選んで赦免を検討する理由は、おそらく彼らが現政権を支持していると考えているからだろう。今政府は自分たちと考えかたや感じ方が通じ合う集団の支持を失わないため必死の努力を続けている。彼らの支持さえ失わなければ、他の誰の顔色もうかがうことなく政府として何でもできると考えているからだ。また政府人事も誰がみてもコード最優先だ。これら一連の行動はかつての盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の失敗から学んだ教訓だそうだが、こんなことが教訓になっているようではこの国に未来はない。


(中央日報 2017/11/25)

  韓国政府がクリスマスや旧正月を契機に特赦を検討している。特赦は大統領の固有権限だ。文在寅(ムン・ジェイン)政権が国民統合レベルで特赦をすれば反対する理由はない。問題は、和合よりも葛藤を深め、しない方が良かったという結果をもたらすコード赦免を推進しているという点だ。 

  法務部が22日、朴相基(パク・サンギ)長官の名義でソウル中央地検をはじめとする全国検察庁に送ったという特赦関連業務指示公文書は誤解を招くのに十分だ。道路交通法違反などの民生事犯とともに、公務執行妨害、暴行、傷害、集示法(集会及び示威に関する法律)違反などで処罰を受けた者に対する特赦検討用の身元資料要請がある。特に済州(チェジュ)海軍基地建設、慶南密陽(ミリャン)送電塔、THAAD(高高度防衛ミサイル)配備反対集会、ソウル龍山(ヨンサン)火災惨事およびセウォル号関連集会の5件の集会を特定し、関連者全員に関する資料を要請したという。すべて政治的に敏感だった事案だ。誰が見ても文大統領が掲げた「済州海軍基地建設を阻止した市民団体相手の損害賠償請求訴訟を撤回させる」という大統領選挙公約と無関係でない。このため法務部の指示に対し「政権のコードに合わせた偏向的特赦」という批判が出てくる。違法暴力デモをして警察に暴行を加えた「デモ屋」まで赦免すれば、公権力軽視風潮をあおる結果につながるしかない。 

  繰り返し強調するが、特赦は原則と基準を定めた後、厳正な妥当性審査を経て断行しなければいけない。進歩陣営が「良心の囚人」という李石基(イ・ソッキ)氏、鄭鳳株(チョン・ボンジュ)氏、ハン・サンギュン氏、韓明淑(ハン・ミョンスク)氏に対する特赦も同じだ。そうでなくとも人事問題、司法府コード化などへの批判で国が騒々しいが、「コード特赦」まで強行すれば、その副作用は相当なものになるだろう。政府が一日も早くコードから抜け出し、統合と協治の道に向かうことを期待する。


クリスマス特赦で記事中に名前があがっているような“大物”を1人か2人対象にして様子見、平昌オリンピック(2月9~25日)開催中の旧正月(2月16日)に全員特赦ですかね。