(日経新聞 2009/04/14)
「人工衛星」を搭載していると主張して弾道ミサイル「テポドン2号」を発射した北朝鮮への対応を巡り、国連安全保障理事会は13日午後(日本時間14日午前)、発射を「非難」する議長声明を全会一致で採択した。声明は発射が過去の安保理決議に「反している」と指摘し、北朝鮮に再び発射しないよう強く求めた。
日米が最も重い「決議」を主張、中ロが最も軽い「報道向け声明」を提唱して始まった安保理の協議は発射から9日目で、拘束力では中間にあたる議長声明の形式で決着した。
声明は弾道ミサイル関連活動の全面停止を求めた2006年の決議1718を北朝鮮が「完全に順守しなければならない」と確認。加盟国にも同決議の「義務の順守」を求め、制裁措置の徹底を要請した。「人工衛星の打ち上げ」という北朝鮮の主張に理解を示す中ロに配慮し、発射された物体がミサイルかどうかには言及していない。
安保理、全会一致で議長声明採択 北朝鮮打ち上げを非難 (AFP 2009/04/14)
国連安全保障理事会(UN Security Council)は13日午後(日本時間14日未明)、北朝鮮が5日実施した長距離ロケット打ち上げを非難し、対北朝鮮制裁を強化する内容の議長声明を全会一致で採択した。
議長声明に拘束力はないが、北朝鮮のロケット打ち上げは2006年に採択された国連決議1718違反だとして明確に非難している。
日本が求めていた安保理決議ではないが日本の高須幸雄(Yukio Takasu)国連大使は安保理が一致して強い声明を出したとして歓迎した。米国のスーザン・ライス(Susan Rice)、フランスのジャンモーリス・リペール(Jean-Maurice Ripert)両国連大使も同様の発言をした。
ロシアのビタリー・チュルキン(Vitaly Churkin)国連大使は、各国が合意できる議長案をまとめるうえで米国と中国の貢献が大きかったと評価した。日本の高須大使も中国代表団は交渉の過程で非常に柔軟な姿勢を示したと述べた。
英国のジョン・ソワーズ(John Sawers)国連大使は、安保理決議1718で定められた制裁委員会を機能させ、対北朝鮮制裁を強化することが議長声明に盛り込まれたことは大きいと指摘した。
議長声明は、4月30日までに資産凍結の対象となる個人・団体と、禁輸品目を定めるとしている。具体的なリストはトルコが議長を務める安保理制裁委員会で定められるが、米国はすでに独自のリストを作成しており、今月中に関係国に提示するという。
米大統領報道官も「テポドン2号ミサイル発射」 (産経新聞 2009/04/14)
ギブズ米大統領報道官は13日、北朝鮮の弾道ミサイル発射を非難する国連安保理の議長声明採択を歓迎するとともに、同盟国などと協力し、検証可能な形での北朝鮮の核兵器廃絶を目指していく方針を強調する声明を発表した。
安保理の議長声明では、北朝鮮が「人工衛星」打ち上げと主張していることも踏まえ「4月5日の発射」とだけしか言及していないが、ギブズ報道官は「テポドン2号ミサイル発射」と明確にした。
麻生首相の駆け引き↓。
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安保理声明に北ミサイル「違反」を…日中韓会談で首相戦う(読売新聞 2009/04/14)
麻生首相が11日の日中首脳会談で、ミサイルを発射した北朝鮮に国連安全保障理事会が出す文書に厳しい表現を盛り込むよう、強く迫っていたことがわかった。 「秋田や岩手をはじめ、ミサイルが頭上を越えていった日本国民の気持ちを政治家として考えてほしい」 タイ・パタヤのホテルで行われた会談で、麻生首相は温家宝首相に「決議」の採択を求めた。予定を上回る約50分に及んだ会談では温首相は折れず、この後の日中韓首脳会談で再度、話し合うことになった。 3か国会談では、麻生首相は一転、「議長声明」を受け入れる考えを示したうえで、「violation(違反)とかそういう言葉がなければダメだ」と迫った。 「形式」で妥協したことを武器に「内容」を厳しいものにする“条件闘争”を展開したわけだ。 この直前に麻生首相と会い、腹合わせをしていた韓国の李明博(イミョンバク)大統領も同調した。温首相もついに、「文言は専門家に任せよう」と折り合った。 この後、麻生首相は帰国する政府専用機で、外務省から「『contravention』という言葉が取れた」と説明を受けた。首相が「どういう意味か」と聞くと、同省幹部は「条約などで『違反』という文脈で使われる言葉です」と説明した。 「violation」よりは弱い表現だったが、首相は「それならいい」と答えた。 首相は13日夜、首相官邸で記者団を前に、安保理がミサイル発射を非難する議長声明案に基本合意したことを、「(決議)違反、それに対する非難、そして(制裁を盛り込んだ安保理決議の)履行、この三つがきちんとした形でまとまって出せるのはいいことだ。決議にするために言葉の内容を弱めるんだったら、この方がいい」と評価した。 |
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北朝鮮非難、安保理議長声明案 「対話」具体策まだ(毎日新聞 クローズアップ2009 2009/04/14)
(略)◇強い内容、日本は満足感 「議長声明なら、06年の決議1718への『violation(違反)』との強い表現でないと認められない」。麻生首相は11日、タイ・パタヤのホテルでの日中首脳会談で、声明への同意条件を温家宝首相に示した。麻生首相は「あくまで安保理決議を優先すべきだ」と訴えた。 同行筋によると、声明を弱い表現に誘導したがる中国に、より厳しい内容を受け入れさせるため、会談はあえて物別れにしたという。 その後、韓国の李(イ)明(ミョン)博(バク)大統領との会談で連携を再確認。直後の日中韓首脳会談で、麻生首相は「形式は柔軟に考える。迅速に一致した強いメッセージを出すことが大事だ」と決議にこだわらない姿勢を示し、大統領も同調した。温首相は「考えはよく分かる」と内容面で譲歩する姿勢を示し、双方が歩み寄った。 声明案は結局、米国の素案「not in conformity(従っていない)」より強く、「violation」と同じく「違反」と訳す「in contravention of」との表現になった。外務省幹部は「首相の要求と意味は同じ」と満足感を示した。麻生首相は13日夕、「決議にするため言葉の内容を弱めるなら、この議長声明の方がいい」と記者団に語った。 今後は6カ国協議の再開時期が焦点となるが、政府内では「米中が再開を焦れば、見返り支援の要求など北朝鮮の術中にはまる」(高官)と、国際社会が冷静に対応するよう求める声が早くも出ている。 |
日本で「弾道ミサイル配備」の世論でもわきおっこってくれると、中ロとの交渉もしやすくなるんですがね。
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