(聯合ニュース 2020/12/02)

 ドイツの首都ベルリン市のミッテ区議会は1日(現地時間)、旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する「平和の少女像」の永続的な設置に向けた決議案を賛成多数で可決した。韓国系市民団体が9月末に区内に設置した少女像について、当初は来年8月14日までとしていた設置期限を同年9月末まで延長すること、区議会が参加して永続設置を可能にするための方策を講じることを盛り込んでいる。

 採決には区議員29人が参加し、24人が賛成、5人が反対した。連立政権の一角を担う社会民主党(SPD)、緑の党、左派党の主要3党の議員が賛成票を投じた。

 緑の党とともに決議案を提出した左派党議員は「平和の少女像は第2次世界大戦中の韓国女性に対する日本軍の性暴力という具体的、歴史的な事実に基づく」と指摘。少女像の永続設置を議論する中で、戦時や紛争下の性暴力を構造的な問題としてとらえるよう促した。

 ミッテ区は昨年7月、少女像が戦争被害女性の人権に関する国際的な問題であることを認めて設置を許可。韓国系市民団体「コリア協議会」が中心となり、今年9月末に少女像が設置された。だが、日本側がドイツ政府とベルリン州政府に抗議したことを受け、区は10月7日に撤去を命じた。コリア協議会が効力停止の仮処分を申し立てると、区はひとまず保留とし、区議会は11月7日、撤去命令を撤回する決議案を採択した。

 コリア協議会のハン・ジョンファ代表は「永続設置に向けた議論が始まるということは、ベルリンに少女像を永遠に存続させるための大きな一歩を踏み出すことになる」と述べた。戦時下の女性に対する性暴力について討論を始めるという点でも歴史的に意味があると評価した。

 この日、区議会前には韓国人やドイツ人など約30人が集まり、少女像の永続設置を求めてろうそくを掲げた。


(読売新聞 2020/12/02)

 【ベルリン=石崎伸生】ドイツのベルリン市ミッテ区の公有地に設置された慰安婦を象徴する少女像を巡り、地元のミッテ区議会は1日、設置の継続を支持する決議を賛成多数で可決した。ミッテ区は、一時的に設置許可を取り消したが、決議を受けて設置の継続を許可するとみられる。

 決議文は、少女像は「戦時中の性暴力について議論するきっかけとなる」として、設置継続の意義を訴えている。また、少女像は当初、1年間の期限付きで設置許可を受けたが、決議文では、ミッテ区に対し恒常的な設置に向けて解決策を模索するよう求めた。

 少女像を巡っては、ミッテ区は10月、日韓の歴史を巡る問題をドイツ国内で扱うことは不適切だとして設置許可を取り消した。像を設置した韓国系市民団体が、設置許可取り消しの効力停止を求めて行政裁判所に異議を申し立てたため、ミッテ区は当面は設置を容認し、裁判所の判断を待って、対応を検討するとしていた。


2020年11月26日