(聯合ニュース 2022/08/31)
米投資ファンドのローンスターが韓国外換銀行(現ハナ銀行)の売却を巡り2012年に韓国政府を相手取って損害賠償を求めた仲裁申し立てで、世界銀行グループの投資紛争解決国際センター(ICSID)は韓国政府に2億1650万ドル(約300億円)の賠償を命じる裁定を出した。
ローンスターが当時請求した46億7950万ドルの約4.6%に当たる。韓国法務部が31日、明らかにした。
ローンスターが当時請求した46億7950万ドルの約4.6%に当たる。韓国法務部が31日、明らかにした。
ICSIDは併せて、11年12月3日から賠償金の支払いが完了する日までの利息の支払いも命じた。1000億ウォン(約103億円)程度になると推計される。
ただ、韓国通貨ウォンは現在、対ドルで下落が続いており、ウォン換算の賠償金は膨らむ可能性もある。
ローンスターは03年にベルギーの子会社を通じて韓国外換銀行の株式を1兆3834億ウォンで取得した。複数の企業と売却交渉をした末、12年に韓国・ハナ金融持ち株に3兆9157億ウォンで売却した。
これに関しローンスターは、韓国政府が韓国外換銀行の売却に不当に介入したことで46億7950万ドルの損害が発生したとして12年11月、投資家対国家の紛争解決(ISDS)条項に基づきICSIDに仲裁を申し立てた。ISDSは、海外の投資家が投資先の国の法令や政策によって被害を受けた場合に国際仲裁を通じて損害賠償を受けられるようにする仕組み。
ローンスターは韓国政府の介入により高値で売却する機会を失い、むしろ値下げを余儀なくされたと主張した。韓国金融委員会が正当な理由なく売却承認を遅らせたり、売却価格を引き下げるよう圧力をかけたりしたという。また、国税庁が恣意的な基準を適用して課税したと反発した。
これに対し韓国政府は、ローンスターの株価操縦疑惑などの刑事裁判が進行中だったため、正当に売却審査期間を延ばしたと反論。売却価格が下がったのは、事件の有罪判決を受け韓国外換銀行の株価が下がったためだとした。課税に関しては、ローンスターが課税免除を目的に実体のない会社を使ったと見なし、実質課税の原則を適用したと説明した。
ICSIDの裁定は請求額の4.6%の賠償だったことから、ローンスターの主張の大部分を退けたとの見方ができる。
韓国政府は追って分析結果を説明する予定だ。韓東勲(ハン・ドンフン)法務部長官は「異議申し立てなど、必要な手続きを準備する予定だ」と述べ、「国益に沿うよう、最善を尽くす」と強調した。
(聯合ニュース 2022/08/31)
韓国法務部は31日、米投資ファンド・ローンスターに対する2億1650万ドル(約300億円)の賠償を命じた世界銀行グループ・投資紛争解決国際センター(ICSID)の裁定について「受け入れ難く、遺憾を表する」と述べた。裁定を不服とし、異議申し立てを検討すると表明した。
ローンスターは2012年11月、韓国外換銀行(現ハナ銀行)の売却に韓国政府が不当に介入したために46億7950万ドルの損害が発生したとし、投資家対国家の紛争解決(ISDS)条項に基づきICSIDに仲裁を申し立てた。
それからほぼ10年近くとなるこの日、ICSIDはローンスターの請求額の約4.6%に当たる賠償金の支払いを韓国政府に命じる裁定を出した。
ICSIDは、ローンスター側がハナ銀行側に売却する韓国外換銀行株の価格を引き下げるまで、韓国の金融当局が承認を先延ばしにしたとし、韓国とベルギー・ルクセンブルク間の投資協定上の公正・衡平待遇義務に違反したと見なした。
韓国法務部は「ローンスターに関し行政措置を取る際、国際法規と条約にのっとり、差別なく公正かつ公平に待遇したというのが(政府の)一貫した立場」と説明。「(ICSIDの)多数意見はこうした政府の立場を考慮していない」と指摘した。
同部は「政府は(裁定の)取り消しと執行停止の申し立てを検討し、積極的に進めていく」と述べた。
仲裁当事者は、裁定に権限を明白に超える行為や裁定理由の抜け落ち、手順・規則の深刻な違反などがあれば、裁定から120日以内にICSID事務局長に裁定の取り消しを申し立てることができる。その場合、新たに委員会が設けられ、取り消し是非を判断することになる。

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