(週刊新潮 2022年10月6日号/デイリー新潮 2022/10/01)
安倍元総理の不在に託(かこつ)け、自身のプレゼンスを高めているのが、林芳正外相(61)。安倍氏の地盤を手中に収めんとする氏は中国にすり寄るため、国葬で「台湾冷遇」の一策を講じたのだという。
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総理の座を目指し、昨年の衆院選で参院から鞍替えした林氏は、安倍元総理の地盤であった下関も手に入れようとしている。来年4月以降、安倍氏の死を受けて、衆院山口4区補選が行われる予定だが、安倍家に通じる関係者は、
「晋三さんの後継者に適任者がいない。断絶もやむを得ないというのが、安倍家の共通認識となりつつあります」
と内情を打ち明ける。かねてゴッドマザーこと洋子さんのお気に入りという安倍元総理の実兄の長男や、昭恵夫人が擁立されるのでは、ともされてきた。
「いずれも出馬するつもりはなく、晋三さんの弟、岸信夫さんの息子の信千代さんは父の地盤を継ぐ予定です。すると、補選では岸家、安倍家ではない人物が立候補することになる。後継者を出したかった洋子さんも94歳と高齢になり、以前のようにその意志を絶対的に尊重するような雰囲気でもないのです」(同)
仮に自民党候補が補選に当選しても、10増10減の区割り変更で、山口県は全4区から3区へ再編。現4区の下関市は新3区となり、そこは林氏の地盤になるとみられている。
「下関はもともと、林さんの祖父の代から地盤です。安倍さんに奪われていた“故郷”を取り返す形になります」(地元政界関係者)
◇「半数が不参加」
かくて地元奪還という悲願を遂げんとする林氏は、弔問外交が展開された国葬で、外相として中国を利する動きも見せていた。
外務省担当記者が言う。
「安倍さんが亡くなった直後、台湾の頼清徳副総統が日本へ弔問に訪れています。その際、中国外務省が日本に抗議を入れており、今回の国葬では林さんとその周辺から“中国へ配慮するように”と指示が出ていたのです。実際、外務省は台湾に蔡英文総統と副総統の参列を控えるよう何度も伝えています」
それが功を奏したのか、今回の国葬では台湾から元立法院長が2人、元行政院長1人が来日。現職政治家を避け、日本側に配慮した人選が行われた。しかし、以前から親中派として知られる林氏はさらなる「台湾排除」に動く。
◇「首尾よく台湾をはじき出した」
「国葬当日に迎賓館で、岸田総理と参列国首脳のあいさつの場が設けられました。葬儀場でのあいさつも難しい各国の要人と交流するためのものです。しかし、この場に台湾が参加することはかないませんでした」(同)
どういうことか。政府関係者が言葉を継ぐ。
「迎賓館への招待については基準が設けられました。つまり、大統領や首脳級に関しては現職と元職、議長や閣僚級が来日した国は現職のみに限定したのです」
その結果、
「元職しか来日していないので、台湾はこの場に参加することができない。林さんは首尾よく台湾をはじき出すことに成功したのです。しかし、それと同時に、この条件に引っかかり、参列する約200の国や国際機関などのうち半数が不参加となってしまった。外務省内からは“外交チャンスが失われた”と林さんの手腕を疑問視する声が上がっています」(同)
安倍元総理は生前「台湾有事は日本有事」と語り、9月24日には、台湾の高雄市に等身大の銅像まで建てられた。安倍氏の地盤は継いでも遺志は継がず――。どうやら、それが林氏の政治信条のようだ。
(東スポWeb 2022/0930) 林芳正外相が30日、東京・千代田区にある日本記者クラブで会見を行い、日中国交正常化50周年を迎えた中国との関係について語った。 今年1月にも日本記者クラブで会見を行った林氏は2022年について厳しい予想をしていたが、この日の会見では「残念ながら悪い予想が当たってしまった。ポスト冷戦時代の終焉で、国際秩序の動揺を表している」と、ロシアによるウクライナへの侵攻などを念頭に発言。さらに「力による現状変更や威圧が躊躇なく行われている。ロシアによるウクライナ侵攻は国際秩序の根幹を揺るがすもので、国際的にも対岸の火事じゃない。日本も力による現状変更はいかなる場所でも許してはならない」と警戒感を強めた。 29日には日中国交正常化50周年を迎えたが、林氏と中国との関係について、大王製紙の元会長・井川意高氏はツイッターで「4月4日に故安倍元総理と食事をご一緒したとき『林さんは中国のハニートラップにかかってるでしょうね』と仰ってた。根拠もお話になっていた。」(原文ママ)と投稿し話題になっていた。 この日も〝親中派〟と呼ばれていることを聞かれる場面があったが、「日中関係においては主張すべきは主張して責任ある行動を求めつつ、共通の課題には協力するという建設的かつ安定的な日中関係を双方の努力で構築していく必要がある」と無難にコメント。これまで各大臣を歴任しているとあって、危機察知能力を発揮してサラリとかわした。
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