(読売新聞 2024/01/14)
台湾総統選は13日、投開票が行われ、与党・民進党の 頼清徳(ライチンドォー)副総統(64)が、最大野党・国民党の 侯友宜(ホウヨウイー)新北市長(66)、台湾民衆党の 柯文哲(クォーウェンジョオー)前台北市長(64)を破り、初当選した。
真夏でも黒のスーツをきっちり着こなす。生真面目な性格の通りだ。小さな行事のあいさつも手を抜かず、趣旨を把握し、関係者の名前も暗記して自らの言葉で語る。
鉱山労働者の家庭の出身だ。幼くして父を失い、苦学して医師となった。「父が残した最大の資産は貧困だ」と語り、逆境に負けない芯の強さがある。政界に入ったきっかけも、1996年、総統選前に中国が台湾周辺にミサイルを撃ち込んだ台湾海峡危機に突き動かされたことだ。
早くから将来を嘱望された。台南市長や行政院長(首相)へと出世階段を駆け上がり、総統の座を射止めた。日本を重視し、人脈も広い。安倍晋三元首相の葬儀にも参列した。
台南市長時代、市議長の贈収賄疑惑の結論が出るまで議会への出席を拒み、約230日間に及んで名を上げた。その「清廉さと頑固さ」(元同僚)が台湾のかじ取りでも注目される。
大の野球好き。野球評論には定評がある。招かれた始球式で力強い投球を見せる。すぐ球場を離れる政治家も少なくない中、最終回まできっちり観戦する。妻の呉●如(●は「王」へんに「枚」のつくり)さんとの間に2男。(台北 鈴木隆弘)

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