(朝日新聞 2024/02/23)
東京電力福島第一原発で処理水の海洋放出が始まり、24日で半年となる。今年度の放出は4回の予定で、これまで3回分が完了した。国や東電による海水の分析はすべて基準値を下回っており、異常は確認されていない。
複数の関係者によると、昨年11月の日中首脳会談を受け、日中両政府の専門担当者による非公表のオンライン協議を今年1月に開催した。中国では今も日本の水産物の全面禁輸措置が続き、解決の道筋は見えていない。
水産物流通のフーディソン(東京都)は1月から、国内の水産物商社など3社と共同で、これまで北米向け輸出用に中国へ輸出して殻むき加工していた北海道産ホタテを、ベトナムで加工し、日本へ逆輸入する取り組みを始めた。
北海道の水産卸が持つ殻付きホタテを都内の水産物商社が買い取り、ベトナムで殻をむいて冷凍加工した後、日本へ送り返し、フーディソンなど3社が飲食店や小売店に販売する。1月8日に送り出した第1便の23トンが、2月末に日本へ戻ってくる見込みだ。
同社広報は「直営鮮魚店でホタテフェアを開催し、国内需要を盛り上げたい」と意気込む。
水産物商社の間では、中国による禁輸が始まった直後から、東南アジアでのホタテ加工を模索する動きが始まった。駐日米大使館や日本貿易振興機構(ジェトロ)も、米国の衛生条件を満たす台湾やタイの工場を紹介したり、ベトナムで商談会を催したりした。だが、関係者によると、加工賃などの条件が折り合わず、本格的な動きは鈍かった。
財務省の貿易統計によると、中国による禁輸開始後の昨年9~12月のホタテの輸出量は1万3019トンで、前年同期の3分の1に減った。約7割を占めた中国への輸出がゼロになったためだ。タイへの輸出は前年同期の4・6倍、ベトナムは3・3倍に増えたが、それでも禁輸のダメージを補いきれていない。
北海道の水産物商社の担当者は「東電による補償との損得を考えながら、各社とも様子見が続いている。北米の需要が失われる前に、東南アジア経由の輸出を実現させたい」。都内の水産物商社の社長は「今は大事な時期。そっと見守ってほしい」と話した。
東電は、処理水放出に伴う風評被害や他国の輸入停止措置などで損害を被った水産・農業事業者らに賠償金を支払っている。
2月20日までの支払額は約42億円に上る。1月末の決算では370億円を計上したが、山口裕之副社長は会見で「全額かということは断言できない」と話しており、さらに膨らむ可能性がある。
一方、政府も風評被害などで影響を受けた水産事業者を支援するため、計800億円の基金を設けた。経済産業省によると、22日までに水産物の販路拡大の支援などの需要減対策に約79億円、燃油コスト削減などの事業継続対策に約55億円の交付を決めたという。斎藤健経産相は同日の会見で「基金の活用が図られてきている」と評価した。
水産物の全面禁輸措置を続ける中国側は、この問題で日本を連日批判した放出当時のような発信は控えているものの、公式に態度が和らいでいるわけではない。
2月、福島第一原発の汚染水の浄化装置から汚染水が漏れたことが明らかになると、中国では各メディアが一斉に報道した。外務省の毛寧副報道局長は「日本の海洋放出計画は30年にわたり、この間に安全に管理できるのか、大きな疑問符がつく」と評した。
昨年11月の岸田文雄首相との首脳会談で習近平(シーチンピン)国家主席は、海洋放出が「全人類の健康と世界の海洋環境に関わる」と指摘した。習体制が特に重視してきた環境分野であることも、中国側が譲歩しにくい要因だ。
解決に向けた道筋として中国側は「周辺国など利害関係者による全面的な独立した長期監視メカニズム」の必要性を挙げる。国際原子力機関(IAEA)が関与するモニタリングの仕組みがすでにある、とする日本側との隔たりはなお大きい。
東電によると、放出する処理水は、汚染水を多核種除去設備(ALPS)に通した後、海水で薄めて放射性物質トリチウムの濃度を1リットルあたり1500ベクレル(国の放出基準の40分の1)未満にしたもの。トリチウムはALPSでは除去できないため、薄める。その処理水を、沖合約1キロ先の放水口から海に流す。

海洋放出は昨年8月24日に始まった。
東電や国は海洋放出の開始以降、周辺海域の海水に含まれるトリチウム濃度を分析している。放水口近くで1リットルあたり700ベクレル、沖合10キロ四方で同30ベクレルを超えると放出を止めるが、これまでの分析結果はすべて下回っている。


IAEAの調査団は昨年10月に放出後初となる現地調査を実施。今年1月に公表した報告書で「国際安全基準の要求と合致しない点は確認されなかった」との見解を示している。
東電は、今月下旬にも4回目の放出をする予定で、タンクの水約7800トン分を流す。今年度は計約3万1200トンになる。
来年度は、約5万4600トンを7回に分けて流す計画という。(本山秀樹、三浦惇平、斎藤徳彦=北京、矢田文)

中国への反論ではなく、中国の意に沿うような記事ばかりで、この状況の現出に加担したとも言えるマスコミさんたちは、中国がギャンギャン言わなくなるとずいぶんおとなしくなったな。
で、処理水に対する意見はまだ当時のままなのか?
処理水の放水後に、独自に海水の調査とかしてみたのか?
specificasia
が
しました