(毎日新聞 2024/04/11)
 10日に投開票された韓国総選挙(定数300)の結果が11日午前、判明した。進歩系の最大野党「共に民主党」は系列の比例政党を含めて計175議席を獲得し、大勝した。尹錫悦(ユンソンニョル)大統領を支える保守系与党「国民の力」は過半数の奪取を目指したが108議席にとどまり、惨敗した。尹氏の求心力低下は避けられず、今後は更に厳しい政権運営を迫られることになりそうだ。

 総選挙は尹政権に対する「中間評価」と位置づけられる。現有議席は国民の力系が114議席、共に民主党系は156議席。与党は、政権と国会の「ねじれ」を解消するため、過半数の奪取を目指していた。

 今回の獲得議席の内訳は、国民の力系108▽共に民主党系175▽曺国(チョグク)元法相率いる進歩系新党「祖国革新党」12▽その他の野党5――。与党は現有から6議席減らし、共に民主党系は現有から19議席増やした。投票率は67・0%(暫定値)で、前回2020年の66・2%を上回った。

 韓国メディアは10日、出口調査の結果などに基づき、野党勢力が定数の3分の2に当たる200議席以上を獲得する可能性を報じていた。3分の2以上となれば、理論上は大統領の弾劾訴追案の可決や憲法改正、大統領が拒否権を行使した法案の再可決などが可能になる。

 与党は100議席のラインは死守し、野党勢力の3分の2以上の議席獲得を辛くも阻止した形だ。ただ、惨敗という結果は重く、今後の展開次第では任期を約3年残した尹政権が「レームダック(死に体)」化する恐れがある。尹氏は22年の大統領就任後、積極的に日韓関係の改善を進めてきたが、惨敗が外交政策に一定の影響を及ぼす可能性もある。【ソウル福岡静哉】