北朝鮮がウクライナ戦争に参戦…特殊部隊「暴風軍団」1万2000人を露に派遣、韓国情報機関が正式確認(朝鮮日報 2024/10/19)

〇韓国国家情報院が北朝鮮軍投入を正式に確認
ウクライナを侵攻し戦争を続けているロシアに北朝鮮が特殊部隊(暴風軍団)の兵士1500人以上を派遣したことがわかった。韓国の情報機関である国家情報院が18日に明らかにした。国家情報院によると、現在ロシア領内の基地にいる北朝鮮軍兵士は適応訓練を終えると直ちにウクライナとの戦闘に投入されるという。また北朝鮮は今後最大で1万人以上の追加兵力をロシアに派遣する計画で、近く2回目の輸送作戦が行われる予定だ。国家情報院が伝えた。1万2000人は北朝鮮による海外派兵の歴史では最大規模だ。
国家情報院は同日プレスリリースを配布し「今月8日から13日までの期間、北朝鮮特殊部隊がロシア海軍の輸送船でロシアに送られた事実を捕捉した」と明らかにした。これまでも北朝鮮軍がロシアに兵士を送る可能性は複数の海外メディアにより指摘されてきたが、国家情報院が北朝鮮による派兵の事実を認めるのは今回がはじめてだ。
国家情報院によると、今回の北朝鮮軍派兵にはロシア太平洋艦隊所属の上陸艦4隻と護衛艦3隻が使われた。これら7隻ロシア軍艦艇が北朝鮮の清津、咸興、舞水端に入港し、暴風軍団の兵士1500人以上を乗せウラジオストクに向かった。国家情報院によると、ロシア海軍の艦艇が北朝鮮の領海に入るのは1990年以来だという。北朝鮮の暴風軍団は有事に韓国の首都圏やその後方に侵入し、主要な施設を掌握し攪乱(かくらん)することを主要な任務とする北朝鮮軍の最精鋭特殊作戦部隊として知られている。

国家情報院により北朝鮮軍のロシア派兵が確認されたことで、北朝鮮は来月20日に開戦から1000日を迎えるロシア・ウクライナ戦争に兵士を派遣する最初の国になった。北朝鮮は昨年8月から70回以上にわたり1万3000個以上のコンテナで砲弾、ミサイル、対戦車ロケット砲などの殺傷兵器をロシアに提供したこともすでにわかっている。国家情報院が明らかにした。これは今年6月に北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記とロシアのプーチン大統領が平壌での首脳会談で「相互軍事援助」の条項を復活させる条約を締結する前から、北朝鮮がロシアを支援してきたことを意味する。朝ロ条約によると、北朝鮮有事にはロシアも北朝鮮に兵力を派遣することができる。
尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は同日大統領府国家安保室、国防部(省に相当)、国家情報院のそれぞれのトップを呼んで緊急の安全保障会議を行い、対応策について協議した。韓国大統領府は「ロシアと北朝鮮の軍事的な密着が派兵にまで至った事実は国際社会にとって重大な安全保障上の脅威だ」「友好国と協力し、必要な対応を積極的に行っていく計画だ」とコメントした。朴国熙(パク・ククヒ)記者
(朝鮮日報 2024/10/19)
韓国政府は18日「北朝鮮が特殊部隊を含む4旅団、合計1万2000人以上の兵力をウクライナ戦争に派遣することを決めた」と明らかにした。韓国の情報機関である国家情報院によると、すでに1500人以上が移動を開始しており、この事態を受け尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は同日、緊急の安全保障会議を招集した。過去に北朝鮮はベトナム戦争や中東戦争などに兵士を派遣したことはあるが、その時は戦闘機パイロットなど限られた小規模兵力だったため、今回の1万人以上の派兵決定は北朝鮮の歴史で初めてのことだ。
現在ウクライナ戦争でロシア軍には大きな被害がでている。2022年の開戦以来、戦死あるいは負傷したロシア軍兵士は70万人以上に達したため、ロシアは全国各地の刑務所の受刑者まで戦場に送り出している。派兵された北朝鮮軍はロシア軍よりも武器や装備が不十分で、ロシア軍の兵士らとは言葉も通じないだろう。地形も現状もよく分からない戦場で戦闘に臨めば大量の戦死者が出る可能性も高い。しかももうすぐ冬を迎える。
金正恩(キム・ジョンウン)総書記は1万人以上の北朝鮮軍兵士が受け取る給与の方に関心が向いているはずだ。現在北朝鮮は中国との関係が悪化したことで経済難に苦しんでいる。夏の水害からの復旧もまだ進んでいない。その一方で兵士は海外に派遣される一般の労働者に比べて数倍の給与を受け取れるという。米ニューヨーク・タイムズ紙は「ウクライナ戦争への参戦は北朝鮮将校が現代の戦争の経験を積み、新型兵器に慣れるチャンスになる」と報じた。金正恩総書記は統治資金を確保し、韓国に対する攻撃力を高めるために1万人以上の北朝鮮の若者を弾よけとして送り出したのだ。本当にあきれてものが言えない。
兵士の提供を受けたロシアは国連安保理制裁を無視して北朝鮮が望むものを与える可能性が高い。北朝鮮との軍事同盟を復活させたロシアは北朝鮮の核兵器保有を認める考えを以前から表明してきた。北朝鮮は現時点で米国を直接攻撃できる大陸間弾道ミサイル(ICBM)を確保できておらず、軍事偵察衛星の性能も初歩的な段階にとどまっている。金正恩総書記は多弾頭ICBMや高性能人工衛星などを開発する意向をすでに明確にしているが、これらは大韓民国の安全保障にとって大きな脅威になる。
派兵された北朝鮮軍兵士の多くが戦死あるいは負傷して帰国した場合、北朝鮮では間違いなく動揺が広がるだろう。戦場から逃げだし亡命するケースも出てくるかもしれない。配給を受けず市場で育った北朝鮮のMZ世代は金氏王朝体制に素直に従わないだろうから、大規模派兵は金正恩総書記にとっても大きな賭けになるはずだ。先日北朝鮮が「無人機ビラ」を口実に韓国に対する敵対心を高め、京義線爆破ショーなどで韓国との断絶をひけらかしているが、これらもロシアへの派兵決定と無関係ではない。全ての情報収集力を動員し、北朝鮮とロシアの動向をしっかりと把握しなければならない。
[深層NEWS]北朝鮮のウクライナ派兵「1人450万円で売り、外貨獲得も」…廣瀬陽子・慶大教授(読売新聞 2024/10/19)
北朝鮮軍のウクライナ派兵について防衛省防衛研究所の兵頭慎治研究幹事と慶応大の廣瀬陽子教授が18日、BS日テレの「深層NEWS」で議論した。
兵頭氏は、北朝鮮兵士を「シベリア鉄道を使って輸送する可能性がある」とした。「(露西部)クルスクはウクライナからの越境攻撃を受けている。ここに送られるのか、(ウクライナ東部)ドネツクなど前線に送られるのか。どういう形で活用されるのか注目される」と語った。
廣瀬氏は「一説に(北朝鮮兵士)1名あたり3万ドル、約450万円でロシアに売っているという話もある。事実なら(北朝鮮は)外貨の獲得もできる。北朝鮮は実戦訓練を積めるメリットがある。北朝鮮とロシアの協力関係が新たな段階に入ったのは間違いない」と分析した。

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