火葬料を何度も値上げ!東京23区の「火葬場」が中国資本傘下企業に「寡占」される違和感
(アサ芸ビズ 2024/12/07)
 アメリカや欧州各国で大問題になっている外国人問題が、日本でも話題になり始めている。といっても、最近ニュースになっている埼玉県川口市のクルド人のことではない。2000年以上も前から日本と交流がある中国人のことだ。令和5年6月時点の在留外国人は約341万人、国別で最も多いのが82万人の中国だ。

 確かに、近年は中国の富裕層が都心のタワマンや観光地の別荘を買い上げ、ビジネスマンが企業を東証に上場させ、中国人の対日投資は増えつづけ、日本経済にも貢献している。ただし、亡くなった人との最後の別れの場である「火葬場」を手に入れ、カネ儲けにはしることには違和感を禁じ得ない。

 ここで、改めて東京都23区の火葬場について説明しておこう。

 現在、東京23区内に9つの火葬場ある。都営が2つで、民営が7つ。うち6つが中国資本の下で運営され、年間約7万体の火葬がおこなわれている。

 問題は火葬料である。全国平均の火葬料は1万~2万円なのに対し、中国資本傘下となった「東京博善株式会社」は毎年のように値上げをし、今年6月以降は最低でも9万円になった。寡占状態だからこその料金設定で、横浜市や大阪市の約8倍だ。なぜ、このような事態になったのか。

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※↑のグラフ・表は日本経済新聞より

 都内で6つの火葬場を管轄する東京博善は、もともと篤志家の善意で設立されたのを僧侶が引き継ぎ、1983年に印刷を主業とする広済堂(旧・廣済堂)が筆頭株主となっていた。

 安定した独占的事業に目をつけた投資グループが、親会社である広済堂の乗っ取りを仕組んだりしてきたが、オーナーの死後、紆余曲折を経て、最終的に中国系企業が経営権を握ったのだ。

 火葬場は公益性が高い社会インフラである。だからこそ、日本人の伝統と感性で運営されるべきだと筆者は思う。今後「費用が高すぎて火葬できない」事態が来るかもしれない。日本人は怒るべきだ。(団勇人・ジャーナリスト)

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■値上がりする火葬料金

「東京の火葬料金が上がっているとは聞いていましたが、まさかこんなにおカネがかかるとは……」

去る7月上旬に父を亡くした東京・荒川区に住む川本浩介さん(63歳・仮名)は、悲しみに暮れたのもつかの間、父の葬儀から納骨までにかかった費用に驚愕したという。

「お坊さんに払うおカネや、通夜の飲食代などがかさむことは想定していました。驚いたのは斎場利用にかかった代金です。式場使用料が約17万円、骨壺代が約1万5000円、粉骨代に約3万5000円など。何より不可解だったのは、火葬料金が9万円もしたこと。というのも、4年前に母を送ったときには、火葬代は5万円そこそこだったのを覚えていたからです。

値上がりの時代とはわかっていながらも、火葬代がここまで上がるものなのか? という疑問は禁じ得ないですね」

川本さんが嘆くように、東京の一部の火葬場では、'20年頃まで5万9000円だった火葬代が徐々に値上がりし、現在9万円に跳ね上がった。これに対して区民からの悲鳴が噴出している。

■他県では1万、東京では9万

「渋谷区の代々幡斎場も値上がりがあったため、『なんとかならないのか』との声が相次いで寄せられています」と明かすのは渋谷区議会議員の桑水流弓紀子氏だ。

「全国的に見れば大半の火葬施設の運営は公的機関が担っているのですが、東京23区では歴史的経緯から、全9ヵ所のうち6ヵ所を、広済堂ホールディングス傘下の東京博善という民間企業が運営しています。その東京博善が、6月から火葬料金を9万円に設定しているのです。

他県では1万円程度のところもあるので、この金額は突出しています。生活が苦しい人や、葬儀を簡素に行いたい人にとっては大変な負担です」

東京博善の親会社である広済堂ホールディングスの筆頭株主は、3年前から「ラオックスホールディングス」の羅怡文会長の関係企業となっている。羅会長といえば、家電量販店「ラオックス」を中国人観光客向けの免税店に変え、大成功を収めた敏腕中国人実業家。その羅会長らが目をつけたのが日本の「葬儀事業」だった。全国紙経済部記者が解説する。

「現在年間約14万人の東京都の死亡者数は、今後増加の一途をたどり、'65年には20万人に達します。羅会長らは『多死社会東京』に着目し、注力することにした。この6月からは羅会長自らが広済堂HDの最高経営責任者に就任しました」

地価が高騰する都内に新しい火葬場を作ることはほぼ不可能。ゆえに、東京の火葬は東京博善の「独占状態」が続く。火葬料金を上げても多くの都民は利用せざるを得ないし、今後利用者は増える一方。経営は盤石というわけだ。

「5月の広済堂HDの決算説明会では、'24年3月期の売上高約360億円に対して、営業利益は約61億円―前年度の43%増になったことが報告されました。経営は絶好調で、今後の安定した成長予測も示された」(同)