(産経新聞 2025/05/26)
在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の影響が指摘される全国の朝鮮学校に対しては、今も道府県や市区町から多額の補助金が支給されている。ただ、各地の朝鮮学校では統廃合が進み、児童や生徒数は年々減少している。在籍生徒数に準じた補助金も減額の一途をたどっている。

朝鮮学校は学校教育法で「学校」と認定されず、都道府県が認可する「各種学校」と位置付けられている。政府は北による拉致問題や総連との関係を問題視し、平成25年に無償化の対象外としたが、一部の自治体は補助金を支出。文部科学省によると、令和4年度は計93自治体(道府県・市区町)で計2億3064万円に上っている。

2025No-02

東京都の朝鮮学校への補助金は平成22年に当時の石原慎太郎都知事が「反日教育を行い、かつては拉致事件で朝鮮総連が動いた状況証拠もある」などとして支出を凍結した。

朝鮮学校に対する補助金が都道府県で最大規模という兵庫県では昭和57年度に支給を始めた。近年の支出額も4千万円を超える。斎藤元彦知事はこれまでのインタビューで「子供の教育は分けて考えるべきだ」などと、支援の正当性を主張。

京都市では初級学校(小学校に相当)2校と中高級学校(中学・高校に相当)1校に対し、令和7年度に支給する補助金は予算ベースで406万円。10年前の平成27年度(945万円)に比べ、6割近く減少している。

一方、大阪府は昭和49年度から支給し、平成21年度には全国最多の2億円に達した。だが当時の橋下徹知事が22年、「不法国家の北朝鮮と結びつく朝鮮総連と関係があるなら、税金は投入できない」と言及。府は運営法人「大阪朝鮮学園」に「朝鮮総連と一線を画す」ことなどを求めたが回答を得られず、22年度の補助金8700万円を最後に不支給に転じた。

府の担当者は「明確な説明がない以上、交付の再開もないだろう」としている。


(産経新聞 2025/05/25)

北朝鮮と密接な在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)が25日で結成70年を迎えた。全国各地の朝鮮学校も朝鮮総連の影響が指摘され続けてきたが、都道府県や市区町からは今も多額の補助金が支給されている。ただ、各地の朝鮮学校では統廃合が進み、児童や生徒数は年々減少。在籍生数に準じた補助金も減額の一途をたどっている。

朝鮮学校に対する補助金が都道府県で最大規模という兵庫県では、昭和57年度に支給を開始。近年の支出額も4千万円を超える。北朝鮮の体制を礼賛するような教育内容や不透明な運営実態を踏まえ、補助金支出を見直す自治体が多い中、斎藤元彦知事はこれまでのインタビューで「子供の教育は分けて考えるべきだ」などと、支援の正当性を主張する。

兵庫県内の朝鮮学校は一部で統廃合が進むが、現在も初中級学校(小中学校に相当)や高級学校(高校に相当)など6校が残る。ただ県では補助金を堅持しながらも、支出額は令和2年度の5192万円から、6年度は4126万円(暫定額)に減少している。

県教育課の担当者は、減額の背景について「児童・生徒数に応じた額」と述べ、あくまで在籍生の減少などが影響したと指摘。今後について「打ち切りや削減の予定はない」と話す。

京都市でも状況は同じだ。市内の初級学校(小学校に相当)2校と中高級学校(中学・高校に相当)1校に対し、7年度に支給する補助金は予算ベースで406万円。10年前の平成27年度(945万円)に比べ、6割近く減少している。

市教委の担当者は「現時点で補助金の打ち切りや(これ以上の)大幅な削減をするような予定はない」と強調。一方で減額のペースは「児童数の減少だけの金額ではないとはいえる」と言及したが、理由については言葉を濁した。

これに対し、かつて10校前後の朝鮮学校に全国最多の2億円前後の補助金を支出してきた大阪府は、平成22年度を最後に打ち切った。統廃合で現在は5校(初級学校4校、中高級学校1校)に半減したが、補助金は再開されないままだ。

府などによると、補助金は昭和49年度から支給し、平成21年度には約2億円に達した。だが、当時の橋下徹知事が22年、「不法国家の北朝鮮と結びつく朝鮮総連と関係があるなら、税金は投入できない」と言及。府は運営法人「大阪朝鮮学園」に「朝鮮総連と一線を画す」ことなどを求めたが回答を得られず、22年度の補助金8700万円を最後に不支給に転じた。

法人側は24年9月、府などに不支給決定の取り消しを求めて訴訟を起こしたが、30年に敗訴が確定。以降、補助金の申請はないといい、府の担当者は「明確な説明がない以上、交付の再開もないだろう」としている。


(産経新聞 2023/08/01)

兵庫県の斎藤元彦知事は1日で就任から2年となるのに合わせ、産経新聞などのインタビューに応じ、全国で最大規模となっている朝鮮学校への県の補助金について、今後も支出を続ける意向を明らかにした。北朝鮮による日本人拉致問題が未解決のまま、朝鮮学校の教育内容や運営実態を踏まえて支出を見直す自治体が広がる中、斎藤氏は「子供に罪はない」として、井戸敏三前知事時代からの支出方針を引き続き踏襲する考えを示した。

朝鮮学校を巡っては、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)による「不当な支配」の疑いが指摘され、国の高校授業料無償化(就学支援金)の対象外となっている。

自治体からの補助金については東京都や大阪府などが支出を停止しているが、令和3年度は全国11道府県が支出し、11道府県の総額は7275万円。うち兵庫県は全国最多の4740万円、全体の65・2%に上った。斎藤氏が知事就任後初めて県予算を編成した4年度は約3600万円を支出。今年度の当初予算にも盛り込まれており、具体的な額は今後決まるという。

斎藤氏はインタビューで「拉致問題やミサイルの問題は極めて遺憾な事案」と断った上で、「子供の教育は分けて考えるべきだ」と強調。毎年度、学校への現地調査などで運営実態をチェックしているとし、「適切に運営されているかを確認しながら、引き続き適正に予算措置をしていくスタンスだ」と述べた。

また2年間の県政運営を振り返り、大型のハコモノ投資など支出の見直しを進め、行財政改革で一定の成果を上げていると説明。今後は若者世代への支援に力を入れる考えを示した。

斎藤氏は3年7月の知事選に自民党と日本維新の会の推薦を受けて立候補。「県政の刷新」を掲げ、井戸氏が支援する対立候補らを破って初当選した。

大阪では、維新創設者である橋下徹氏が府知事時代に朝鮮学校への補助金支出を停止。その後、地域政党「大阪維新の会」公認の知事として松井一郎氏、現職の吉村洋文氏も同じ対応を続けている。斎藤氏も知事選出馬前は大阪府で財政課長を務めていた。

斎藤氏はこうした経緯について、これまでの記者会見で「兵庫県知事としてどういう形で判断していくのかは別の問題。大阪がどのように支出しているのかは大阪府の判断だ」と話している。