(朝日新聞 2025/07/04)
 無許可でタクシーの営業をする「白タク」行為で訪日客を神戸空港から乗せたとして、兵庫県警が中国籍で神戸市内に住む40代の女を道路運送法(有償運送の禁止)違反の疑いで逮捕していたことが、捜査関係者への取材でわかった。

 大阪・関西万博によるインバウンド需要などを見据え、女が白タク運行を繰り返していた疑いがあると県警はみている。

 捜査関係者によると、女は6月17日、観光目的で台湾から来日した中国籍の家族を神戸空港で自家用車に乗せ、運賃をもらう契約をしたうえで京都市内に向けて出発しようとした疑いがある。

 正規のタクシー料金に比べて割安な1千元(約2万円)で送り届ける約束だったといい、女は「お金をもらってやりました」と容疑を認めているという。

 女は2年ほど前から仲介役を通じて、来日予定の中国人観光客と中国のSNSアプリ「WeChat(ウィーチャット)」などでつながり、来日した客を神戸空港や関西空港から関西各所に送り届けていたという。

 国土交通省近畿運輸局によると、正規のタクシー会社は業務前後にドライバーに対して点呼があり、酒気や体調を会社が確認する。

 使用する車両も、事業用車の場合は3カ月ごとの点検と1年ごとの車検が義務づけられ、自家用車(1年ごとの点検と2年ごとの車検)よりも厳しい。事故に備え、一定額以上の任意保険への加入も義務づけている。

 こうした項目をパスしていない白タクは、利用者に不利益や危険を生じさせるおそれがある。

 一方、捜査関係者によると、中国では自家用車で有償送迎するライドシェアが合法化されていて、白タクを利用することへの違法認識は日本とは異なるという。