(朝日新聞 2025/11/08)
中国製の電気バスを導入するノルウェーやデンマークが、「メーカーに遠隔操作でバスを止められるリスクがある」などとして神経をとがらせている。
ノルウェーの公共交通機関ルーターは10月末、導入している中国の「宇通」社製電気バスについて、データが盗み取られたり、ハッキングされたりするリスクがないかの試験を行ったと発表した。
バスに搭載されているカメラはインターネットに接続されていなかったものの、バスのバッテリー制御などに関わるシステムに宇通が遠隔からアクセスできることがわかったという。
ルーターは「理論上、メーカーはバスを止めることができる」と結論づけ、遠隔操作から守るための方策を検討していると明らかにした。
懸念はデンマークにも広がった。英紙ガーディアンによると、同国の公共交通機関モビアは中国製の電気バス469台を保有し、うち262台が宇通製だという。地元メディアは、「公共交通に中国製を使うのはやめるべきだ」という一部政治家の声を伝えている。
ただ、ガーディアンによると、デンマーク当局は「電気バスが作動停止するケースがあったとは認識していない」としている。
宇通のHPによると、同社はアジアやアフリカなど60以上の国や地域へバスを輸出。欧州ではフランスなどで計6千台以上を販売したという。同社は「車両が運行される地域で適用される法制に厳格に従っている」とガーディアンに回答している。(ブリュッセル=疋田多揚)
(中央日報 2025/11/07)
北欧で運行中の中国製電気バスについて、メーカー側が遠隔でアクセスできることが判明し、ハッキングなどセキュリティに対する懸念が高まっている。欧州電気バス市場でシェアトップを占める中国バスメーカー、宇通(Yutong)が製造した電気バスだ。
ノルウェー最大の公共交通事業者ルーターは先月28日、中国製電気バスに深刻なセキュリティホール(脆弱性)が見つかったと発表した。今年夏、宇通製電気バスとオランダ製VDL電気バスを対象にセキュリティテストを行ったところ、宇通の電気バスにルーマニア製SIMカードが搭載されていることを確認したという。
ルーターによると、中国メーカー側は該当のSIMカードを通じて遠隔でソフトウェア更新をインストールする権限を有していた。さらに、その過程でバッテリーや電源供給制御システムにアクセスできると判断した。ルーターは「理論的には、メーカー側がこのバスを運行停止や機能不能の状態にすることができる」と付け加えた。ノルウェーでは全国で電気バス約1300台が運行しており、そのうち約850台が宇通製だ。
今回のことは外部からの遠隔制御により、情報窃取や走行中の突発的な運行停止など、公衆の安全を脅かす事態が発生する可能性があることを意味する。中国製電子機器に対しては既に各国で「バックドア」疑惑が繰り返し取り沙汰されている。バックドアとは、機器内部の隠れた機能を通じてデータを窃取したり遠隔操作したりできる技術を指す。
デンマーク最大の運輸会社モビアも、関係当局から宇通電気バスが遠隔で制御され得るとの案内を受けた。5日、英紙ガーディアンによると、デンマーク緊急事態管理庁はモビア側に対し「電気バスにはインターネット接続システムやカメラ、マイク、衛星測位システム(GPS)などのセンサーが搭載されており、これらがバス運行に障害を引き起こし得る脆弱性として悪用される可能性がある」と説明したという。
ガーディアンによると、モビアは中国製電気バスを計469台運行しており、そのうち262台が宇通製だ。モビア側は「先週になって初めて、電気バスのソフトウェアシステムが遠隔で作動停止させられる可能性がある事実を認知した」とし「これは中国バスだけの問題ではなく、中国製電子装置を内蔵したあらゆる種類の車両や機器に共通する問題」との見解を示した。
宇通側はガーディアンに対し「当社の車両は、運行されている地域の法令や規定を厳格に順守している」と説明した。また、電気バス関連データはドイツ・フランクフルトのアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)のデータ保管センターに保存されると明かし、該当データは「車両のメンテナンス、最適化、サービス改善など顧客のアフターケアを目的としてのみ使用され、顧客の承認なく誰も閲覧やアクセスはできない」と説明した。
宇通は中国のバスメーカーの中でトップを誇る企業だ。本社のある河南省鄭州に2012年に完成した60万平方メートル規模のエコカー工場では、年間3万台の電気バスや水素バスなどを生産することができる。宇通グループのホームページによれば、これまで60カ国以上に計11万台の車両を輸出してきた。イタリアメディア「サステイナブル・バス(Sustainable Bus)」によると、宇通は今年上半期の欧州電気バス市場でシェア1位(16%)を占めた。
ルーターやモビアが運行する電気バスで、実際にハッキングを受けた事例はまだ確認されていない。ルーターは今後、電気バスの調達過程でセキュリティ基準を厳格に適用し、ハッキングを阻止するファイアウォールを開発するとともに、当局と協力してサイバーセキュリティ要件を強化する計画だと述べた。デンマーク緊急事態管理庁も「この分野を継続的に監視し、追加で他機関との協力が必要かどうか判断している」とガーディアンに説明した。

specificasia
が
しました