事実上全ての国民が被害…韓国ネット通販大手クーパン3370万人顧客情報流出、中国人の元社員が関与か(朝鮮日報 2025/12/01)
〇クーパンから3370万人分の顧客個人情報が流出
大韓民国のほぼ全ての家庭が使用するショッピングサイトのクーパンから3370万人分の顧客の個人情報が流出した。警察などはクーパンを退職した中国人のソフトウェア開発者が中国に帰国後、クーパンの個人情報を奪ったとみて捜査を続けている。
今回流出した個人情報は大韓民国の経済活動人口(約2969万人)よりも400万人以上多い。退会した会員を含めクーパンを1回でも利用した経験のある事実上全ての国民の情報が流出したのだ。今年4月のSKテレコム個人情報流出事件(2324万人)も韓国国内で大きな波紋を引き起こしたが、今回はこれをはるかに上回る史上最悪の情報流出事件と言われている。
特に今回のクーパンのケースでは氏名、携帯電話番号、自宅住所などの基本情報はもちろん、深夜配送に必要となる配送先マンションなど共同住宅の玄関パスワードに加え、最近の詳しい注文履歴に至るまで、今後悪用される恐れが高い詳細な個人情報が全て流出した。今後はこれらの個人情報を悪用したメールや電話による振り込め詐欺はもちろん、住居侵入など物理的な犯罪が発生する恐れもあり国民の間に恐怖が広がっている。
クーパンは11月29日「3370万人分の顧客個人情報流出を確認した」と発表した。クーパンは11月18日にも約4500人分の顧客情報流出を確認したが、被害者の数はわずか11日で7500倍に拡大した。クーパンの初動対応が事実上の隠蔽(いんぺい)に近かったとの批判も避けられなくなった。
「テクノロジー企業」を自負してきたクーパンの実態も明らかになった。クーパンで勤務経験のある中国人技術者は退職後に中国に戻り、今年6月から約5カ月(147日)かけて現地でクーパン会員の個人情報を盗み出したが、クーパンのセキュリティー管理システムはこれを全く感知できていなかった。クーパンの迅速な配送は革新的だが、会員の個人情報保護は全くずさんだったのだ。
韓国政府は官民合同の調査チームを立ち上げ実態解明に着手した。調査チームはクーパンから流出した個人情報がダークウェブ(特定のプログラムでのみアクセス可能なインターネットのコンテンツ)を通じて第三国、とりわけ中国などに流出していないか追跡している。インターネットのセキュリティーに詳しいある専門家は「全国民のライフスタイルに関するデータが丸ごと流出した深刻な事態だ」「アクセス権限の管理義務違反など、過失が立証された場合はクーパンに厳しく責任を追及するしかない」とコメントした。ソク・ナムジュン記者
(ハンギョレ新聞 2025/12/02)
韓国のEコマース大手「クーパン」(Coupang)の顧客3370万人の名前や電話番号、住所など個人情報を流出した容疑が持たれている元ク―パン社員は在職当時、イントラネットの認証関連業務を担当していたことが分かった。クーパンは、同元社員が退職した後も認証手続きのセキュリティを更新せず、事実上放置し、類例のない規模の個人情報流出事故を招いたものとみられる。警察はクーパン側が提出したサーバーログ記録(使用記録)と犯行に使われたと推定されるIPアドレスを追跡している。
国会科学技術情報放送通信委員会(科放委)のチェ・ミンヒ委員長(共に民主党)は1日、クーパンから提出された資料をもとに、今回の事件の原因について「認証関連担当者に発給される署名されたアクセストークン(データアクセスキー)の有効認証キーが長期間放置され、担当職員が退職した後にもこれを悪用したためと分析される」と述べた。今回の個人情報流出事態を起こしたのはクーパンの認証業務を担当していた元社員で、この職員が退職したのに会社がシステムへのアクセス権限の回収または保安手段の更新を行わなかったため、関連資料が流出したという意味だ。チェ議員室によると、クーパンはトークン認証キーの有効期間と関連した質問に「5〜10年に設定する事例が多いと聞いている」と答えた。今回の事態が「予見された人災」だと指摘されている理由だ。
今回の事件規模が明らかになる前に、個人情報流出を暗示する脅迫電子メール(Eメール)がクーパンのユーザーとカスタマーサポートに届いたという事実も警察捜査過程で確認された。警察関係者は「犯行に使われたIPアドレスを確認し国際協力を通じて追跡している」と述べた。警察は今回の事態によるボイスフィッシングやスミッシングなど2次被害はまだ把握されていないと明らかにした。
大統領室は関連制度の補完を指示した。カン・フンシク大統領秘書室長はこの日、首席・補佐官会議を主宰し、「懲罰的損害賠償制度が事実上作動していない現実は、大規模な流出事故を防ぐのに限界がある」とし、企業の責任が明白な場合、制度が実効性を持って作動できるよう改善案を検討するよう指示したと、チョン・ウンス大統領室副報道官が伝えた。カン室長はまた「人工知能(AI)転換でデータが企業の競争力の中核になった時代に、表向きには最も厳格な保護措置を掲げながらも、実際の管理体系は裏口が開いている状態」だとし、関連部署に根本的な制度補完、現場点検体系の再整備、企業保安能力強化に向けた支援策などを迅速に報告するよう指示した。ソ・ヘミ、シン・ヒョンチョル、パン・ジュノ記者


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