李在明大統領「ネタニヤフ首相の逮捕状を検討すべき」 イスラエル軍が韓国人活動家を抑留
(朝鮮日報 2026/05/21)
(朝鮮日報 2026/05/21)
〇最近、ガザ地区に向かっていた国際支援船をイスラエルが拿捕
〇李大統領「これまであまりに多くの我慢をした」と強く批判
韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領は20日、ガザ地区に向かっていた国際支援船に乗っていた韓国人がイスラエル軍に抑留されたことについて「あまりに非人道的かつ、あまりに度を越している」と強く批判した。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相についても「国際刑事裁判所(ICC)戦犯として認められ、逮捕状が発布されているではないか」と指摘し、ネタニヤフ首相が韓国に入った場合は逮捕する案を検討しよう、と述べた。
李大統領は20日の国務会議(閣議)で、ガザ地区に向かっていた国際支援船がイスラエル軍に拿捕(だほ)され、乗っていた韓国人活動家たちが相次いで抑留された事件について尋ねた。外交部(省に相当)によると、今月18日にキム・ドンヒョンさんの乗る支援船、続いて20日未明にキム・アヒョンさんの乗る支援船がイスラエル軍に拿捕され、韓国人活動家2人が抑留状態にある。
李大統領は「ガザ地区にボランティアをしに行こうとする韓国の内国人を含む船舶をイスラエルが拿捕したり爆沈させたりしているというが、法的根拠は何か」「国際法的に(イスラエルがガザ地区を)不法侵犯、占領したのではないか」と発言した。これに対し青瓦台(韓国大統領府)の魏聖洛(ウィ・ソンラク)国家安保室長は「その部分は問いただしてみなければならない」としつつ「最初はハマスがイスラエルを攻撃して2000人近い人を殺傷したことに触発されたので、イスラエルがその地域に向けて軍事統制を加えている状況」と答えた。
李大統領は「ガザ地区はイスラエル領なのか」と何度も言及した。李大統領が「自分たちの土地ですか? イスラエル領海なの?」と言うと、魏室長は「イスラエル領ではない」と答えた。さらに李大統領は「それなら抗議すべきではないか」「交戦中なら第三国の船を拿捕してもいいのか。法とか何とか基本的な常識があるのに、これもやはり線に関する問題ではないか」と発言した。
魏室長が「あの方々についてはちょっと複雑」「先般も、私どもが『ガザ地区は入国禁止地域だから入国してはいけない』と言ったが、入国をした」と言うと、李大統領は「政府の方針、勧告に従わないのはわれわれの内部の問題で、国民を国際法的に妥当ではない事由で捕まえていくことは正しくないだろう」「私が見るに、あまりにひどく、非人道的」と非難した。
李大統領は「どう見ても、今や欧州のほとんどの国が(ネタニヤフ首相に対する)逮捕状を発布し、自国に入ったら逮捕すると発表している」「私の見たところでは相当多かったが、われわれも判断をしてみよう」と言及し「(守るべき)最小限度の国際規範というものがあるのに、それを全て破っている」「原則通りにすべき。これまで、あまりに多くの我慢をした」と批判した。チュ・ヒヨン記者
【5月21日付社説】李在明大統領が外国首班の逮捕に言及、外交的言辞として不適切
(朝鮮日報 2026/05/21)
(朝鮮日報 2026/05/21)
韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領が20日の国務会議(閣議)で、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相について「国際刑事裁判所(ICC)戦犯として認められ、逮捕状が発布されているではないか」と指摘し、韓国入りした場合は逮捕する案を検討しようと発言した。イスラエルは最近、ガザ地区を封鎖しており、国際活動家たちが船に乗ってガザ地区に向かおうとすると、イスラエル軍はこれらの船を拿捕(だほ)した。拿捕に伴う抑留者の中には韓国人もおり、イスラエルの措置を批判する中でこうした発言を行ったのだ。
李大統領は「欧州のほとんどの国は(ネタニヤフ首相に対する)逮捕状を発布し、国内に入ったら逮捕すると発表している」とも指摘した。ICCは2024年に戦争犯罪の容疑でネタニヤフ首相に対する逮捕状を発布した。一部の欧州の国が、ICCの措置に「原則的に賛成」の立場を表明したが、国家指導者を実際に逮捕するのはまた別の問題だ。ICCは23年、ウクライナ児童誘拐の容疑でロシアのプーチン大統領に対する令状を発布したが、多くの国はプーチン批判をするだけで、大統領が直接プーチン逮捕に言及してはいない。
一国の首脳が相手国の首脳に対し、逮捕状の執行に言及するというのはまれだ。米国はICCのネタニヤフ首相逮捕決定について「とんでもない」と反発した。米国の同盟国である韓国に、イスラエルと断交も辞さないほど重大な事案があるわけでもない状況において、李大統領の今回の発言は「やり過ぎ」という印象を与える。
外国による韓国人の抑留を批判してその安全な送還を要求するときは、通常、外交チャンネルを通す。しかもイスラエルは、韓国と自由貿易協定(FTA)まで結んでいる友好国だ。そんな国と、外交チャンネルで韓国人の送還を協議できないわけがない。そうではなく大統領が直接乗り出して公に相手国の首班の逮捕にまで言及するのは、極めて非外交的言辞だと言わざるを得ない。
李大統領は先月、ソーシャルメディアに事実と異なる動画を載せてイスラエルを批判した。韓国国内でも物議を醸し、イスラエル政府が反発したことで外交的な対立も起きた。李大統領の20日の発言は、それに対する感情的対応ではないのか。イスラエルとネタニヤフ首相の軍事行動は国際的批判の対象になっている。度を越しているからだ。それを批判する李大統領の発言は、度を越してはいけない。

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