通信使「鶏泥棒」ぬれぎぬ?
(京都新聞 2010/04/09)
ネットで話題、伏見来訪の絵図公開 市歴史資料館
「一部だけ見ず判断を」
インターネット上などで「朝鮮通信使が鶏を盗んだ証拠」として取り上げられることが多い「通信使淀城下到着図」が、京都市歴史資料館(上京区)の展示「朝鮮通信使と淀」で公開されている。
ネット上では一部をトリミングした画像が大半だが、同資料館は「絵図全体や記録をみると、盗んでいるとは断定できない。ぜひ全体をじかに見て判断してほしい」と呼び掛けている。
絵図は、1748(延享5)年に朝鮮通信使が淀藩(伏見区淀)の城下を訪れた際の様子を、接待役を務めた藩士の渡辺善右衛門が描いた。使節を見ようと見物人が集まったにぎにぎしい様子が描かれている。
路上で鶏を持った使節が周囲の日本人と争っているような様子が一部に描かれており、ネット上では「鶏を盗んだ」として、当時の朝鮮を非難する材料として取り上げている個人ブログもある。
しかし同資料館によると、善右衛門が同時期に、当時の様子を詳細に記録した「朝鮮人来聘記」には、鶏が逃げ出した記録はあるが、窃盗の記述はなく、絵図の作者に使節を非難する意図があったとは考えにくいという。
さらに、絵図全体を見ると、鶏を手にした使節の上には、使節の食材などを準備した建物「下行所」があり、鶏が民家で飼われていたものではなく、使節のために用意されたものだった可能性があるという。
絵図には、暴れる馬を使節が取り押さえる様子も描かれており、下行所から逃げた鶏を使節が捕まえようとしたとの見方もできるという。
資料館は「歴史資料は、一部だけを取り上げて断定すべきではなく、ほかの資料と突き合わせるなど慎重な扱いが必要だ」と話している。
展示は5月16日まで。月曜・祝日休館。無料。

京都市歴史資料館に保管されている『通信使淀城下到着図』↓。
※赤枠が該当部。

記事に掲載されている絵↓。

画像検索すればすぐに見つかる「朝鮮通信使が鶏を盗んだ、としてネットなどで取り上げられている「到着図」の拡大部分」(※京都大学文学研究科図書館蔵《謄写本》)↓。

トリミングの位置が違いますね。 なんで、赤丸の部分は載せなかったのかな?
>同資料館は「絵図全体や記録をみると、盗んでいるとは断定できない。ぜひ全体をじかに見て判断してほしい」
>使節の食材などを準備した建物「下行所」があり、鶏が民家で飼われていたものではなく、使節のために用意されたものだった可能性があるという。
>下行所から逃げた鶏を使節が捕まえようとしたとの見方もできるという。
↑の仮定でいくと赤丸の部分は、『使節のために用意された鶏が、日本の施設から逃げたので、使節自ら捕まえようとしたところ、棒切れを持った日本人らに襲われた』場面になってしまい、さすがに無理を感じたからかな?
何にしても『逃げた鶏を日本人と使節が“一緒”に捕まえた』、ということはなさそうですね。
パニックチキン つかまえてごらん

