(聯合ニュース 韓国語 2014/07/28)
※枠内は記事ではなく判決文・陳述書、日韓合意議事録から適当に抜粋
日本政府が1950~60年代の韓日国交正常化交渉の一つとして行われた文化財返還交渉の過程で、韓国文化財の目録と内訳などを総体的に隠していたことを示す状況が判決文と法廷文書を通じて28日、確認された。


合わせて、韓国に返還する文化財について希少性を自らが評価した後、相対的に価値が低いと見た品目を中心に返還を決めた状況も捉えられた。
このような状況は、韓日国交正常化交渉に関する日本側資料の全面公開を要求する訴訟の控訴審判決文と日本外務省当局者の控訴理由陳述書などで明らかになった。


聯合ニュースが入手した東京高裁の25日付の判決文によれば、韓日会談が進行中だった1963年、日本政府は1~2代朝鮮統監である伊藤博文と曽禰荒助が在任中に持ち出し宮内庁書陵部に保管した書籍(合計163部852冊)の希少価値について、日本国内の朝鮮歴史専門家に行わせ調査した後、希少価値がある書籍については別途の表示をしておいたことが分かった。
| ア 係争情報の内容 b 統監本とは初代韓国統監であった伊藤博文が韓国統監府(後に総督府)の蔵書であった書籍を日本に持参したものであり、曾禰本とは二代目韓国統監であった曾禰荒助が韓国内で蒐集し日本に持参した書籍であり、いずれもその後、皇室に献上され宮内庁書陵部の蔵書とされていたものである。 統監本及び曾禰本はいずれも朝鮮出版になるものであるが、曾禰本の約半数は漢籍であり、曾禰本の他の半数及び統監本は朝鮮関係の著述(いずれも漢文)である。昭和38年3月当時宮内庁書陵部が所蔵していた統監本は11部90冊、曾禰本は152部762冊、合計163部852冊であった。 宮内庁書陵部国書寮は蔵書を貴重書(国宝に相当)、準貴重書及び普通書に3分類していたが、統監本及び曾禰本のうち貴重書に指定されたものが曾禰本中に2部あり、それ以外はすべて普通書として取り扱われていた。 我が国は、韓国との文化財問題に係る交渉に当たり、昭和38年3月当時宮内庁書陵部が所蔵していた統監本及び曾禰本を構成す古書籍の希少価値について改めて調査する必要あると判断し、朝鮮史の権威である専門家にこれら書籍の希少価値の調査を依頼し、朝鮮史の権威である東洋文庫の田川孝三博士及び学習院大学教授の末松保和博士が統監本及び曾禰本を構成する書籍の希少価値について調査し、希少本を選別した。 田川孝三博士及び末松保和博士がそれぞれ希少本と評価した書籍の部数及び冊数がまとめられた。また、これとは別に、「古鮮冊簿にないもの」の部数及び冊数も調査された。以上のほか、統監本については「準貴扱いのもの(貴重本に準ずる扱い)」があり、その部数又は冊数も明らかになっていた。 【東京高等裁判所 判決本文 平成26年7月25日 P24】 |
日本外務省は『希少本』と評価された書籍の目録が公開されれば、韓国が後に対日交渉で『希少本』を譲渡せよと要求する一方、今まで韓国に返還した書籍の選定方法について非難しうるとし、目録の非公開を主張したし、裁判所はこれを受け入れた。
| イ 法定不開示情報該当性 前記認定のとおり、北朝鮮及び韓国は、我が国との間に存在する長い歴史的経緯及び事象を踏まえ、終戦後の我が国に所在する朝鮮半島由来の古書を含む文化財に対し今なお強い関心とそれらが自己の所有に属するとの強い意識を有しており、北朝鮮はこれらが自らに返還されるべきものである旨主張しており、北朝鮮との国交正常化交渉の際には文化財問題に関する交渉が行われることが想定され、韓国も今後同様の問題を再び交渉の対象とするよう求める可能性がある。 今後統監本及び曾禰本についても、北朝鮮の返還要求の対象となるのみならず、韓国からも返還を求められる可能性がある。 他方、我が国は、日韓国交正常化交渉以来、韓国に対して相当と認めるものを贈与するという立場を採ってきている。我が国が朝鮮半島由来の文化財を所蔵するに至った経緯は様々であり、当該文化財と我が国の社会との結び付きの態様、程度も様々であって、文化財の価値も一様ではなく、我が国が韓国及び北朝鮮に対して当該文化財を贈与するかどうかは、上記の各点のほか、諸般の事情を総合的に考慮して判断されるべきものである。統監本及び曾禰本の引渡しをめぐって外交交渉が行われる場合には、統監本及び曾禰本は前記の経緯により宮内庁書陵部の蔵書となっているものであるから、我が国が北朝鮮又は韓国の一方的な要求に応じなければならないものではなく、外交交渉において諸般の事情を総合考慮して引き渡すかどうか、引渡しの対象及び数量等を判断すべきものである。 したがって、外務大臣が、外交交渉が行われる場合に備え、あらかじめ外交交渉上不利益を被ることになる事態を避けようとするのは頷けるところ、上記アの認定事実に基づいて考えると、改めて調査された結果希少本(田川博士及び末松博士が選定した希少本並びに宮内庁書陵部において貴重本及びそれに準ずる価値を有する書籍と評価されたもの)と評価された書籍は数が比較的限られていることが推認されるのであり、上記各係争情報が公になれば、総監本及び曾禰本のうち外務省の調査において希少本と評価された書籍の正確な部数及び冊数が北朝鮮や韓国に知られることとなり、北朝鮮及び韓国は、我が国との交渉にあたり、我が国に対し、総監本及び曾禰本のうち外務省の調査において希少本と評価された書籍を明確に特定し、かつ、これを引き渡すことを求めることになる可能性が十分に考えられるほか、これまで韓国に贈与した書籍の選定の仕方について非難するなど、我が国との交渉を自らに有利に進めるための材料とすることが考えられ、それにより我が国が交渉上不利益を被ることとなる蓋然性があるというべきである。 したがって、上記各係争情報は、公にすることにより、我が国が他国との交渉上不利益を被るおそれがあると外務大臣が認めることにつき相当の哩由がある情報というべきであり、情報公開法5条3号所定の法定不開示情報に該当する。 【東京高等裁判所 判決本文 平成26年7月25日 P25-26】 |
また、昨年、小野啓一外務省北東アジア課長が日本政府を代理して裁判所に提出した陳述書には、宮内庁書陵部所蔵の書籍に関する文書を公開できない理由として「韓半島由来(掠奪)書籍、特に韓国側に引き渡す(返還)予定の書籍に対する評価が低いことが分かる発言内容が具体的で詳細に出ており、韓国側がこれを知れば、価値が高い書籍は日本が引き渡さなかったと見ることになるなど、両国の信頼関係が毀損される可能性がある」という内容が含まれている。
ア 通し番号2-27の文書(乙A第107号証)の不服部分について この部分には、外部に公開されることは全く想定していない、我が国の本音というべき忌憚のない検討や議論として、上記のような文化財等である、宮内庁書陵部の朝鮮半島由来の書籍、取り分け韓国側に引き渡す予定の書籍の日本側における評価が低かったことがうかがわせる発言内容が、具体的かつ詳細に記載されています。 これを韓国側が知れば、日本側は低い評価をした書籍以外の書籍については、不当に引渡しに応じていないという見方を惹起し、ひいては、我が国に対して不信感を抱き、過去及び現在の文化財等に関する問題についての我が国の検討内容及びそれを踏まえた対応について批判的な見方を我が国に向け、両国間の信頼関係が損なわれる事態を招来しかねません。 【小野啓一 陳述書 平成25年4月26日 p25-26】 |
この陳述書は、東京地方裁判所が2012年10月に宮内庁書陵部所蔵の書籍目録、東京国立博物館所蔵の韓国文化財一覧表および美術品リスト、韓国関係重要文化財一覧、寺内文庫に関する記録などを公開するよう判決したことに対し、これらの文書を公開できない理由を説明したものである。
陳述書で日本政府は文化財目録などに「入手や由来経緯、(目録)作成場所と時期、取得原因、取得価額等が出ており、日本がこれまで韓国に公開していない部分も多数含まれており、この目録などが公開されれば韓国が返還の再交渉を要求してくる可能性がある」と明らかにした。
(エ)また、目録等が作成された趣旨、目的や不服部分に記載された文化財等の性質、内容、その由来や人手の経緯、作成場所、作成時期、取得原因、取得価額等(例えば、通し番号1-74、1-80、1-81、1-82、1-84の①、③、1-85の各文書などにはこういった記載があります。)に加え。我が国が韓国に寄贈した文化財等とこれらの目録等に記載された文化財等とを照合するなどして、我が国が日韓会談の当時、どのような基準で、韓国側に寄贈するものと寄贈しないものとを選別したのかの選別基準をうかがい知ることができるものも含まれています。 したがって、日朝国交正常化交渉が行われる前の段階で、これらの不服部分の内容を北朝鮮が知ることになれば、北朝鮮側が、日朝国交正常化交渉に当たり我が国に対して返還を請求する文化財等の選別のために当該情報を参考資料としたり、具体的な文化財等を特定す材料となるほか、北朝鮮が文化財等の発見場所等に基づき自らの支配領域に属する旨を主張したり、我が国が引渡しをしない場合に評価額を代償として請求する金額等の参考にするなど、その主張を根拠づける材料として利用することや、韓国との交渉時と同様の対応を要求し、同一の種類、内容及び割合の文化財等の引渡しを求めるなどすることもまた想定されます。 【小野啓一 陳述書 平成25年4月26日 p09】 |
(キ)また、これらの文化財目録の不服部分には、我が国がこれまで韓国側に対しも開示していない部分も多数含まれており、韓国側との関係でも以上述べた議論が当てはまります。なぜなら、韓国側は、今なお終戦後の我が国に所在する朝鮮半島由来の古書を含む文化財等に対して強い関心を持っており、我が国に所在する朝鮮半島出来の文化財等で、韓国側に引き渡されなかったものについて、改めて引渡しの交渉の対象とされるべきであるとする動きを見せているからです。 こうした点を踏まえれば、韓国側が日韓会談当時に我が国が寄贈の対象としなかった文化財等について再度返還を求めてくる可能性も否定はできません。 文化財等をめぐっては、韓国国内に日本に対し更なる返還を求めるペく、活発な運動を繰り広げている人々が存在し、そのような返還を求める動きの準備が開始されているとの報道が以前からなされており、こうした声が今後強まる可能性は十分あります。そこで上記情報が開示されたことを契機として、韓国において我が国が寄贈の対象としなかった文化財等について改めて返還を求める動きが出てくることも容易に想定され その際、韓国側が上記不服部分の情報について上記で述べた北朝鮮と同様の利用をする可能性は排除されません。 【小野啓一 陳述書 平成25年4月26日 p11】 |
また、朝鮮総督を務めた寺内正毅(1852~1919)が韓半島で強奪した書籍に関する文書に対しても「書籍搬出経緯に関して学者の推測的な見解だが、韓国側としては承服しがたい経緯が書かれてあり、これが公開されれば韓国政府と国民が日本に対して強い批判的感情を持つようになることが容易に想定することができる」と公開拒否の理由を説明した。
イ 通し番号2-32の文書(乙A第111号証)の不開示部分①及び②について これらの部分には、寺内朝鮮総督が朝鮮半島から書籍を持ち帰った経緯に関し、学者の推測的な見解とはいえ、韓国側にとってみれば承服しがたい経緯が示されており、これが公になれば、韓国政府ないし韓国国民が我が国に対して強い批判的感情を向けることが容易に想定できます。 【小野啓一 陳述書 平成25年4月26日 p26】 |
このような外務省の主張は控訴審裁判所によって大挙受容され、1審で公開が決定された日本側文書のうち48件が25日の判決により非公開に覆った。
韓国国外所在文化財財団によれば、全体の海外所在韓国文化財15万6千160点のうち約43%にあたる6万6千824点が日本にあると集計されている。
韓日両国は1965年に締結した韓日協定条約の付属協定条約の中の一つとして『韓日文化財及び文化協力に関する協定』を締結した。
これによって日本は韓国側が要求した返還対象品目の約32%に該当する1千431点を返還した。また、日本民主党政権時代である2011年に朝鮮王室儀軌1千205冊が帰ってきた。
韓日文化財及び文化協力に関する協定は、協定締結を契機に問題が最終的に解決されたという趣旨の条文はない。むしろ付属文書である『合意議事録』には〈日本側代表は、日本が所有する文化財を自発的に韓国側に寄贈することは韓日両国間の文化協力の増進に寄与することになるもので、政府としてはこれを勧奨するものであると述べた〉という内容が含まれている。(機械翻訳 若干修正)
またこれはファビョりそうな陳述書ですね。
一審に続き「全面公開」になると思っていたから陳述書提出時は騒がなかったのかな? 今後は「価値の低い文化財しか返さなかった」「寺内の略奪を認めた」という“事実”として韓国で広まっていくんですかね。
プロフェッショナル 仕事の流儀 仕事は体で覚えるな 文化財修理技術者 鈴木裕の仕事 [DVD]

文化財及び文化協力に関する日本国と大韓民国との間の協定についての合意された議事録 韓国側代表は、日本国民の私有の韓国に由来する文化財が韓国側に寄贈されることになることを希望する旨を述べた。 日本側代表は、日本国民がその所有するこれらの文化財を自発的に韓国側に寄贈することは日韓両国間の文化協力の増進に寄与することにもなるので、政府としてはこれを勧奨するものであると述べた。 千九百六十五年六月二十二日に東京で E・S・ T・W・L・ |
またこれはファビョりそうな陳述書ですね。
一審に続き「全面公開」になると思っていたから陳述書提出時は騒がなかったのかな? 今後は「価値の低い文化財しか返さなかった」「寺内の略奪を認めた」という“事実”として韓国で広まっていくんですかね。
プロフェッショナル 仕事の流儀 仕事は体で覚えるな 文化財修理技術者 鈴木裕の仕事 [DVD]

