(日本経済新聞 2016/10/14)

 岸田文雄外相は14日の閣議後の記者会見で、日本が国連教育科学文化機関(ユネスコ)への今年の分担金など約44億円を現時点で支払っていないことを明らかにした。例年春ごろに拠出しているが、昨年、中国が申請した「南京大虐殺の記録」資料が世界記憶遺産に登録されたのが背景にあるとみられる。

 旧日本軍の従軍慰安婦問題に関する資料の登録審査も控えており、制度改善を求める日本の立場を主張する狙いもある。外相は会見で、今後の対応について「総合的に判断したい」と述べた。


(朝日新聞 2016/10/14)

 日本政府が、今年のユネスコ(国連教育科学文化機関)の分担金約38億5千万円の支払いを「保留」していることがわかった。昨年、中国が申請した「南京大虐殺の記録」が記憶遺産登録されたことに対する反発が背景にあるとみられる。外務省は朝日新聞の取材に「ユネスコの事業内容を精査し、適切に判断する」と説明している。

 外務省の下川真樹太国際文化交流審議官が13日、自民党の会合で、ユネスコ分担金について「例年予算が成立するとすぐ支払ってきたが、今年はまだ支払っていない」と明らかにした。

 ユネスコ分担金の支払いは加盟国の義務で、各国の分担率は国連予算の分担率とほぼ同じだ。2016年の日本の分担率は米国の22%に次ぐ9・6%で、金額は約38億5千万円。米国はパレスチナの加盟に反発して11年秋から分担金の支払いを止めており、日本は実質的にトップだ。

20161014000

 外務省によると、これまではユネスコ側の要望も踏まえ、おおむね当初予算成立直後の4~5月に支払ってきた。分割して支払う年もあったが、10月になっても支払っていないのは極めて異例。世界遺産アンコールワットの修復費など、任意拠出を約束している約5億5千万円も支払っていないという。

 ユネスコ分担金をめぐっては、昨年10月、「南京大虐殺の記録」が記憶遺産登録された際、菅義偉官房長官が、審査過程で日本の考え方が反映されなかったとして、「ユネスコへの分担金や拠出金の支払い停止を含めて検討していく」と反発していた。

 また、ユネスコには今年、日中韓などの民間団体が旧日本軍の慰安婦に関する資料の記憶遺産登録を申請。日本はユネスコに対し、審査過程で関係国の意向を聞くなどの制度の見直しも求めている。

 松浦晃一郎・前ユネスコ事務局長は「日本の主張を通すために分担金の支払いを遅らせているとすれば、稚拙だ。支払いが遅延すれば、ユネスコの事業全体に影響を与えることになる」と話している。


朝日新聞が批判調の記事にしているということは良い措置ということですね。


朝日新聞は真実を伝えているのか?―ねじ曲げられた報道はもういらない
4759314997