(朝鮮日報 2018/04/27)
南北首脳会談に関する取材や報道は国家機関による公式発表に基づいて行うよう放送通信審議委員会が勧告した。これについて報道各社や研究者などの間からは「北核廃棄と南北間の合意事項についてさまざまな角度から報じられてしかるべきだが、今回の勧告は報道内容についての審議や制裁の権限を持つ放送通信審議委員会として事実上の『報道指針』を定めたようなものだ」などと批判した。
委員会は26日「いわゆるドルイドキング事件については連日のように間違ったニュースが報じられた。このような事情を考えると南北首脳会談に関する報道についても強く懸念せざるを得ない」「客観的な報道を行うには国の機関による公式の発表に基づいて報じることが最も望ましい」などとした上で、客観性、ニュースソースの明示、誤報の訂正などに関する放送審議規定を紹介し、その規定に対する解釈と審議基準が記載された資料を配付した。
委員会はこの資料の中で「速報や単独報道ばかりに集中し、間違ったニュースを流すことがないようにしなければならない」「未確認の状態で取材対象の発言や主張の内容をそのまま引用するとか、推測による報道はやるべきでない」「身元が明らかでない第三者から提供された資料を受け取ったり、事実関係が不明確な資料を引用したりすることも最大限自制すべきだ」などとも求めた。
委員会はこの日発表した資料に基づき「南北首脳会談に関するニュースについては特別にモニタリングを行い、放送審議規定違反がなかったかチェックする方針」との考えを示した。これに対して専門家は「審議会の勧告はメディアの取材活動を大きく萎縮させる可能性がある」との懸念を示した。
ソウル大学言論情報学科の尹錫敏(ユン・ソクミン)教授は「国益の観点から国が提供する資料に基づいて記事を書くという指針は全体主義国家の発想だ」「記者たちが従うべき取材倫理の基本は実はこれとは逆で、プレスリリースのようなものをただ書き写すのではなく、自由に取材・確認し、自ら検証するよう求めている」などと指摘した。
成均館大学新聞放送学科のクォン・サンフィ教授は「南北関係や安全保障に関するニュースに(メディアの)批判的な視覚が入るのは当然だが、これを妨害する行為はメディアによる監視、批判機能にくつわをかけるようなものだ」「報じられる内容に関する事後の審議や制裁についての権限を持つ審議会からこのような指針が発表されれば、どのメディアも当然圧力として受け取るだろう」などと述べた。
成均館大学新聞放送学科のクォン・サンフィ教授は「南北関係や安全保障に関するニュースに(メディアの)批判的な視覚が入るのは当然だが、これを妨害する行為はメディアによる監視、批判機能にくつわをかけるようなものだ」「報じられる内容に関する事後の審議や制裁についての権限を持つ審議会からこのような指針が発表されれば、どのメディアも当然圧力として受け取るだろう」などと述べた。
金大中(キム・デジュン)・盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の時代からメディア改革運動を続けてきた言論改革市民連帯もこの日論評を発表し、その中で「放送通信審議委員会は誤報のケースとしてドルイドキング事件を取り上げ、これを毎日のように報じられる誤報などと勝手にレッテル貼りしているが、まずはその意図について問いただしたい」とした上で「南北首脳会談の取材に関する不当な関与はやめよ」と抗議した。
放送通信審議委員会は放送やニュースについての審議や制裁に関する政府の仕事を代行し、委員長を含む9人の委員は国会議長や国会の所管の常任委員会から推薦を受け、大統領が委嘱する。審議会のミン・ギョンジュン事務総長は「これまで国会からは事後の規制ばかりせず、事前に教育を行い問題を予防するよう求める声が多かった」とした上で「国としての重大な事案を前に間違ったニュースが報じられた場合、社会に混乱をもたらす恐れがあるため、審議において何度も指摘された部分を中心に事前に案内しただけであり、政府との事前の打ち合わせなどはなかった」と説明した。
一方で委員会内部でも問題の資料が配付される前から反対意見はあったようだ。委員会のある関係者は「メディア各社に勧告などの表現を使うことに懸念を示したが、受け入れられなかった」と明らかにした。
一方で委員会内部でも問題の資料が配付される前から反対意見はあったようだ。委員会のある関係者は「メディア各社に勧告などの表現を使うことに懸念を示したが、受け入れられなかった」と明らかにした。
(朝日新聞 2018/04/27)
韓国放送通信審議委員会は26日、板門店で27日に行われる南北首脳会談について、公式発表を根拠にした報道をするよう呼びかけた。これに対して韓国メディアから「言論統制ではないか」との批判が相次ぎ、同委は「事前検閲を意図したものではない」と釈明した。
同委は「南北会談を巡る取材が過熱することで、速報や単独(特ダネ)報道にきゅうきゅうとして誤った報道を伝えるべきではない」と指摘。「国家機関の公式発表を根拠にした報道が最も望ましい」とした。「確認できない取材源の発言を根拠とした臆測報道は避け、一つの根拠に依存した態度は控えるべきだ」と強調した。
そのうえで「放送審議規定に違反したかどうかに帯する特別モニターを実施する」とした。
これに対し、韓国メディアなどから「言論統制だ」「越権行為も甚だしい」と批判が噴出。同委は26日、「委員会は放送内容を事後に審議する機構で、事前に関与はできない」とする釈明資料を発表した。
