特集 論説担当委員紹介
(東京新聞 2020/01/03)特ア関係抜粋

中国担当 加藤直人(なおひと)

〇中華世界を複眼で

 選挙の民主化などを求める香港デモと中国からの非難の応酬が七カ月近く続いています。中国が一九九七年の香港返還の際に国際公約した「一国二制度」を踏みにじっていることが主な理由です。

 よく目をこらすと、大陸と香港の教育の差異も底流にありそうです。香港では時事問題などの教養を学ぶ「通識教育科」が二〇〇九年に高校で必修になりました。「言論の自由を規制する中国政府」すら課題にされたといいます。

 翻って中国。一二年に習近平体制がスタートした直後、大学教員らに「七不講(チープウジャン)」の指令が出されました。講義してはならない七つのタブーの意味で、「報道の自由」「公民の権利」などがあります。

 「愛国」と「七不講」の教育にどっぷりつかった大陸の若者は、香港デモ隊を「暴徒」と非難します。民主を希求する香港の若者は「七不講」を「一党独裁の暗部を隠す洗脳教育」と嫌悪します。

 中華民族とはいえ、大陸と香港の人たちの意識は一様ではありません。目の離せない中華世界の行方を複眼思考でよく観察し、中国社説を執筆していきます。

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朝鮮半島担当 五味洋治

〇対立乗り越える知恵

 昨年は日韓の対立が激化した年でした。発端は元徴用工をめぐる問題でしたが、各方面に広がり、両国間の観光客数にもブレーキがかかってしまいました。

 厳しい関係になって、隣国の存在を考えた人も多かったでしょう。私もその一人でした。

 日本と韓国は、どうやって関係を築き、維持してきたのか。歴史をさかのぼり、国交正常化の時に結ばれた文書を読み、日韓外交の歴史も振り返ってみました。

 日韓には、過去にも対立がありましたが、国境を挟んだ人と人とのつながりのおかげで、そのたびに乗り越えてきました。

 今回も方法はあるはずです。それを、読者とともに考えていきたいと思います。

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防衛担当 半田滋

〇「軍拡の道」伝える

 安全保障法制の施行により自衛隊の活動は大きく変化しました。

 安倍晋三首相が提唱した「自由で開かれたインド太平洋」を受けて、「海上自衛隊は米国とインドの2カ国訓練「マラバール」に加わり、インド洋へ進出。さらに南シナ海で日米共同訓練、多国間訓練を繰り返しています。

 安保法制によって他国軍との連携が可能となり、自衛隊は日本を飛び出したのです。「専守防衛」はもはや風前のともしび。

 狙いは中国を封じ込めること。イージス・アショア、F35戦闘機など米国製武器を「爆買い」してトランプ米大統領を喜ばせ、対中抑止の旗振り役を務める日本。果てしない軍拡への道を歩み始めた自衛隊の実像を伝えていきます。

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