(中央日報 2020/11/09)

米国大統領選挙でジョー・バイデン民主党候補が7日(現地時間)に勝利を確定させて韓国政府も本格的な対米外交ラインの稼働に入った。

外交部の康京和(カン・ギョンファ)長官は8日午前、米国ワシントンDCに出国して「広く議会や学界側の人々と多く会い、有益な対話を多くしてくる考え」と述べた。

当初は9日(現地時間)にマイク・ポンペオ国務長官と韓米長官会談を行うことが核心の日程だったが、バイデン氏側と民主党要人と接触するほうが重要な内容になった。

これに関連し、次期政府で国務長官候補に挙がっているクリス・クーンズ上院議員とミシェル・フロノイ元米国防次官に会うこと程度が推進されている
。

ただし康長官は現トランプ行政府を意識したように「日程そのものについては具体的に申し上げることはできない状況」としながら「米国に着いても継続して状況を見なければならない」と話した。訪米には李度勲(イ・ドフン)韓半島(朝鮮半島)平和交渉本部長も同行した。

政府はできるだけはやくバイデン氏側に北朝鮮政策を説明して同意を求めるという目標だ。だが、問題は疎通チャネル不足だ。差し当たっては、バイデンキャンプの外交・安保政策座長であるアントニー・ブリンケン元国務副長官やジェイク・サリバン元副大統領補佐官(国家安全保障担当)との直通チャネルを備えた要人が韓国政府内にいないという指摘がある。対米外交最前方であるワシントン州米大使館関係者たちでさえ、バイデンキャンプの核心関係者たちと接触できなくなっているという話も聞こえてくる。

障壁が高くなったのは、バイデンキャンプが海外要人との接触を厳格に取り締まった影響もある。ある消息筋は「大統領選挙期間中、キャンプに『外国人接触禁止令』が下されていたのは公然と知られた事実」と話した。また別の外交消息筋も「サリバン氏のような人はヒラリーキャンプ時期から接触が容易ではなかった」とし「当選が確定した今回はさらに会うことは難しいだろう」と伝えた。

バイデンキャンプの「外部の戸締まり」はトランプ政府の前例を意識したという分析だ。トランプ政府は発足から24日後にマイケル・フリン元ホワイトハウス大統領補佐官(国家安全保障担当)がロシア側と内通した容疑で辞任して道徳性に大きなダメージを受けた。

しかも、バイデン氏の勝利にもかかわらず、トランプ大統領が不服訴訟に出るなど類例のない不確かな政局が続いていて、このような傾向は相当期間続くだろうという見方もある。焦る政府としては赤信号がついたといえる。

対米チャネル不足現象は内部で自ら招いた面も大きいという指摘だ。バイデン氏は彼自身が上院外交委員長・副大統領として在職した外交のベテランだ。それだけ韓国側の要人との接触半径も広かった。だが現在、政府高官はもちろん、実務ラインでも明確な接点を探すのが容易でないのが現実だ。

高官の中では青瓦台(チョンワデ、大統領府)の徐薫(ソ・フン)国家安保室長は北朝鮮通に近く、康京和長官もバイデン氏との直接的な縁はない。朴智元(パク・ジウォン)国家情報院長程度が若手議員時期から顔見知りであることが知られている。

外交部第1次官・北米局など実務ラインはもっと深刻だ。過去、オバマ政府時に活動したいわゆる「ワシントンスクール」の外交官が外交部内から跡形もなく消えたためだ。ワシントンスクールの核心ラインは過去の政権で対米外交に前進配置されたという理由で積弊の対象となり、相次いで退職するか、郊外周辺に押し出されるかしている。特に核心の北米局長出身は全滅に近い。

一例として、過去の政権でブリンケン氏のカウンターパートだった趙太庸(チョ・テヨン)元外交部第1次官(現与党「国民の力」議員)は朴槿恵(パク・クネ)政府青瓦台の国家安全保障会議(NSC)第1次長を務めた経歴があるせいで文政府の外交資源として活用されることがなかった。

金ホン均(キム・ホンギュン)元韓半島平和交渉本部長や趙賢東(チョ・ヒョンドン)元駐米大使館公使、張虎鎭(チャン・ホジン)前北米局長も退職手順を踏んだ。現職として残っているうちでは、金炯辰(キム・ヒョンジン)ソウル市国際関係大使、余承培(ヨ・スンベ)国務総理室外交補佐官、趙九来(チョ・グレ)チュニジア大使などが一時ワシントンスクールに分類された。

これに関連し、バイデン氏と上院議員時代に親交を深めた朴振(パク・ジン)国民の力議員は「外交部が数十年にかけて訓練された専門家たちを党派に関係なく適材適所に活用する必要がある」と助言した。

趙太庸議員は「今ある現職外交官たちから十分に活用することを考えなければならない」としつつも「重要なことは政策の方向性を修正することだ」と強調した。「終戦宣言入口論や先に制裁緩和・南北経済協力論のような文政府の政策を持っては、誰がなってもバイデン政府と葛藤が生じる」としながらだ。

米政府の交代で、対米外交はもちろん、北朝鮮関係の条件が大きく変化したことから、根本的な次元で政策とロードマップを再検討して調整しなければならないということだ。

これについて外交部は「バイデン陣営と民主党主要人物と直・間接的に疎通してきた」としながら「これまで構築してきたネットワークに基づいて、緊密な疎通と共助を通じて韓米同盟強化と韓半島平和プロセスの進展を成し遂げられるように努力する」という立場を明らかにした。


トランプが勝つと思って(希望的観測)、訪米を決めたのに・・・というところですかね。

 韓国外相 9日に米国務長官と会談=米大統領選後の動向把握へ
(聯合ニュース 2020/11/05)

 韓国の康京和(カン・ギョンファ)外交部長官が8~11日に米ワシントンを訪問し、9日にポンペオ米国務長官と会談する。韓国外交部が5日、発表した。

 会談は10月初旬の方向で推進していたポンペオ氏の韓国訪問がトランプ米大統領の新型コロナウイルス感染で中止となり、ポンペオ氏が康氏を招待して実現した。

 両氏はこの間、電話会談を複数回行ったが、対面会談は2月15日以来となる。両国は戦略的な意思疎通を続けることで、強固な韓米同盟を改めて確認するとともに、朝鮮半島の非核化や平和定着などについて踏み込んだ協議を行う見通しだ。

 ただ、米大統領選でバイデン前副大統領の当選が決まる場合、残り任期わずかのトランプ政権と2020年以降の在韓米軍駐留経費の韓国側負担を巡る交渉などの懸案を議論することには限界があるとみられる。

 トランプ陣営が複数の選挙区で開票作業の一時停止を求める訴訟を起こすなどし、大統領選の結果が不透明となっている中、外交慣例を踏まえ、バイデン陣営との公式接触は行わないもようだ。

 韓国外交部の金仁チョル(キム・インチョル)報道官は5日の定例会見で、バイデン氏側との意思疎通の計画について、外交部長官はこれまでワシントン訪問時に各方面の関係者に会ってきたとして、「今回も同じ」と述べた。

 一方、康氏の訪米には李度勲(イ・ドフン)朝鮮半島平和交渉本部長も同行する。ビーガン米国務副長官と会談し、朝鮮半島情勢などについて協議するとみられる。


(聯合ニュース 2020/11/09)

 米国を訪問した韓国の康京和(カン・ギョンファ)外交部長官は8日(現地時間)、米国でバイデン政権が発足したとしても北朝鮮政策でオバマ前民主党政権のような「戦略的忍耐」に戻ることはなさそうだとする見解を示した。ワシントン市内にある朝鮮戦争戦没者慰霊碑に献花した後、報道陣に述べた。(略)

 同氏はポンペオ米国務長官の招きで訪米した。9日の会談で強固な韓米同盟を再確認し、朝鮮半島を巡る懸案について踏み込んで協議する予定。康氏は、今は非常に敏感な時期ながら、新政権が発足する来年1月20日まではポンペオ氏がカウンターパートであり、今回の会談でもさまざまな懸案を取り扱うことになると説明した。

 11日までの滞在期間中、バイデン氏側の外交・安全保障担当と会って次期政権との協力に関し議論するとみられている。康氏は「会ったとしても、先方が慎重な面もあり、公にはしないだろう」と述べた。