(中央日報 2021/01/05)

イラン正規軍の一つである革命防衛隊の海軍が4日、ペルシャ湾(アラビア湾)を航海していた韓国船籍の船舶1隻を海洋の化学物質汚染を理由に拿捕し、自国の港であるバンダルアバスに移動させたとイランのファルス通信が報じた。

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▲イラン革命守備隊の監視を受けて移動する韓国タンカー。[AFP=聯合ニュース]

AP通信はグローバル船舶情報サイト「マリントラフィック」の衛星資料を引用し、この日韓国の船舶「韓国ケミ」号が予定にはなかったホルムズ海峡北部にあるイランの港バンダルアバス近隣海域に停泊していると伝えた。APによると、同船舶はサウジアラビアからペルシア湾を航海し、アラブ首長国連邦(UAE)東部のフジャイラ港に向かっていた。

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ロイター通信は、イランのタスニム通信を引用して同船舶が7200トンのエタノールを輸送中だったと伝えた。通信は、今回の事件が、米国の経済制裁で韓国銀行がイランの石油販売代金を凍結している問題によって両国間の緊張が高まった状況で発生したと指摘した。タスニム通信はイラン高速艇が移動する韓国船舶を取り囲んで監視する場面を公開した。これに関連して韓国政府は「イラン海軍が韓国船舶に要求して移動したと理解している」と明らかにした。同船舶は韓国船籍で、韓国人船員は5人が乗船していると当局者は伝えた。韓国政府はこれに伴い、イラン当局とこの懸案についてやりとりしていると明らかにした。拿捕船舶の船籍社であるディーエムシッピング側は「公海上であり、海上汚染はなかった」と説明した。ロイター通信は、同船舶には韓国人の他にインドネシア・ベトナム・ミャンマー国籍の船員も乗船していると伝えた。

ドバイで活動中の英国海軍情報交換センター「英国海運貿易オペレーション(UKMTO)」もイラン当局とこの船舶の間に相互交信があったと明らかにした。UKMTOは、その後船舶がイラン海域に航路を変更したと伝えた。ペルシャ湾のバーレーンに位置した米海軍第5艦隊側は状況を認知して注目していると明らかにした。この海域では、これまでイラン-米国間の緊張が高まりを受けて、第三国の商船やタンカーがたびたびイラン当局に拿捕される事件が発生してきた。


(中央日報 2021/01/05)

4日のイラン当局による韓国国籍船舶の抑留は、韓国外交高位当局者のイラン訪問を目前にして起きたことが明らかになった。

サウジアラビアメディア「アルアラビーヤ」英文版は、この日抑留の便りを伝えて「今回の事件は韓国外交部次官補のテヘラン訪問が予定されていた中で起こった」と報じた。また「イラン外交部は該当の要人が数日内に訪問し、今回の訪問で米国の制裁によって韓国の口座に凍結されている原油輸出代金70億ドルを返してほしいというイランの要求が話し合われると明らかにした」と説明した。

アルアラビーヤは「次官補(deputy minister)」と表現したが、実際にイラン訪問を推進したのは崔鍾建(チェ・ジョンゴン)第1次官だという。外交部第1次官は二国間関係を総括するが、崔次官が韓国とイランの間の二国間関係の懸案を話し合うためにイラン訪問を準備中だったということだ。早ければ数日内に崔次官のイラン訪問計画が公式発表される予定だったという。

これに関連して、外交部当局者は「イラン当局と関連の協議をしていたのは事実だが、まだ日が確定したわけではない。高位要人の交流がしばらくなかったため、二国間の関係全般について意見交換をする予定だった」と説明した。

だが、具体的な日程まで確定したわけではなかったにせよ、韓国の高位当局者の訪問を控えてイラン政府が韓国船舶を抑留し、韓国人船員を逮捕したのは常識的ではないというのが外交界の反応だ。特に、イランはホルムズ地方検察の指示により船舶を抑留したと主張している。「適法手続き」に伴う計画的措置だったという解釈も可能だ。ただしイランメディアは、イラン革命防衛隊が船舶の海洋汚染現場を摘発したが、警告を無視して運航を続けたため措置を取ったと報じた。

だが、イラン当局が韓国との高官交流を控えて韓国船舶を抑留までしたのは他意があるのではないかという推測が相次いでいる。イランは韓国の都市銀行口座に凍結された原油輸出代金を償還しない場合、韓国を国際司法裁判所に提訴する場合もあると警告したことがある。米国トランプ政府がイラン核合意を破棄してイランに対する制裁を復元させ、イラン金融機関との取引はほぼ禁止されたことで韓国がイラン産原油を輸入して代金を入金した口座も凍結された。

特に今回の事件がイラン-米国間の緊張が高まる中で起きたことにも留意しなければならない。AP通信は船舶抑留措置とイランのウラン濃縮再開が同じ日に一度に行われたと報じた。イランはこの日、フォルドウの地下核施設で純度20%のウラン濃縮作業を開始したと明らかにしたが、これは武器化が可能な核活動を事実上中断すると約束した核合意以前に戻ることを宣言するものだ。

ただし、韓国政府は過度な解釈は警戒する雰囲気だ。韓国を圧迫しようとする政治的意図があるとここで中途半端に断定することはできないということだ。外交部当局者は「外交部と在イラン大使館は韓国船舶の抑留に関連して詳しい状況を把握中で、船員の安全を確認して船舶の早期抑留解除をイラン当局に要請している」と話した。


(中央日報 2021/01/05)

米国国務省は4日(現地時間)、イランが韓国国籍のタンカーを抑留したことに関連して即時釈放を要求したとロイター通信が報じた。

同通信によると、国務省報道官は「イラン政権は国際社会の制裁圧迫から抜け出すためにペルシャ湾で航行の自由を繰り返し脅かしている」と指摘した。あわせて「イランは該当タンカーを即時釈放するべきだという韓国の要求に米国も参加するだろう」と明らかにした。(略)

韓国政府は船舶の早期抑留解除を要求する一方、オマーンのマスカット港南側海域で作戦中だった清海部隊の駆逐艦「崔瑩(チェ・ヨン)」をホルムズ海峡近隣に緊急出動させた。

ガルフ海域(ペルシャ湾)の入口であるホルムズ海峡は、世界海上原油輸送量の約3分の1が通過する戦略的要衝地で、イランは米国間の軍事的緊張が高まるたびに海峡封鎖をちらつかせ、何回も船舶を拿捕している。