(中央日報 2021/10/04)
2021年ノーベル賞受賞者が4日(現地時間)から11日まで発表される中、今年は特に新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)ワクチン関連技術の生理学・医学賞受賞に関心が集まっている。新型コロナ大流行に対抗したワクチンを前例のない速度で開発することに寄与した科学者の受賞の可能性が提起されている。
ノーベル賞公式ホームページによると、生理学・医学賞は4日午前11時30分(日本時間で午後6時30分)に公開される。5日は物理学賞、6日は化学賞、7日は文学賞、8日は平和賞、11日は経済学賞が順次発表される。
◆210余カ国使用のmRNAワクチン、受賞の可能性は
米メディアCNNはmRNA(メッセンジャーリボ核酸)ワクチンの基礎技術を開発したドイツ・ビオンテック社のカリコー・カタリン上席副社長(66)と米国ペンシルベニア大学ペレルマン医学大学院のドリュー・ワイスマン教授(62)を有力候補に挙げた。両氏のmRNA基礎研究はファイザー・ビオンテックワクチンとモデルナワクチン開発に適用された。mRNAワクチンは新型コロナ遺伝情報が入ったmRNAを体内に注入して抗体形成を誘導する。
ニューヨーク・タイムズ(NYT)のワクチントラッカーによると、ファイザーとモデルナワクチンを使う国は現在210余カ国に達する。CNNは「両氏が2005年に発表したmRNA関連の論文は当時ほとんど注目されなかったが、今は最も広く使われる新型コロナワクチンの基礎になった」と評した。
カリコー氏とワイスマン氏は先月シルリコンバレーのノーベル賞と呼ばれる「ブレークスルー賞」と医学分野のノーベル賞といわれる米ラスカー賞を受賞した。これらの賞は歴代多くのノーベル賞受賞者が受けたという点で、両氏がノーベル賞を受賞する可能性が高いという分析が出ている。スウェーデン科学専門のある記者はAFPに「ノーベル委員会がmRNAワクチン技術に賞を与えなければ失敗だろう」と語った。
◆「時期尚早」反論も
だが、彼らの今年受賞が時期尚早だとする見方もある。スウェーデンのカロリンスカ研究所のAli Mirazami教授はロイター通信に対して「mRNA技術は遠からずノーベル賞を受賞すると確信しているが、問題はその時期」としながら「ノーベル委員会は受賞者が普通80代になるまで待つ。(60代の彼らは)まだ若すぎるかもしれない」と話した。
CNNによると、2002年からノーベル賞受賞者を予測してきた情報分析企業クラリベイトの分析家デビッド・ペンドルベリー氏は「ノーベル賞は普通成果を認定するまで最小10年かかるほど保守的」と話した。一部では新型コロナワクチンの効能と安全性が長期間にわたり立証されなければならないという指摘もある。
またmRNAに対する研究は1980年代始まり、全世界のさまざまな科学者が研究に参加して誰がmRNA技術を開拓した功労を認められる資格があるのかに対しては論争があるとCNNは伝えた。
◆受賞可能性予測リストに韓国科学者の名前も
その他にも2019年ラスカー賞受賞者のフランス系オーストラリア科学者ジャック・ミラー氏もノーベル賞有力候補に挙げられている。ミラー氏は1960年代に人間免疫システムの組織と機能、特に特異病原体とがん細胞を認識するT細胞とB細胞を発見してワクチン研究を支えているという評価を受けている。
次世代塩基配列分析(NGS)技術を開発した英国ケンブリッジ大学のシャンカー・バラスブラマニアン教授とデビッド・クレナーマン教授、フランス研究企業ALPHANOSOS(アルファノソス)のパスカル・マイヤー代表も有力候補に挙げられている。
ブレークスルー賞財団は今年彼らを生命科学受賞者に選定し、「過去には人間遺伝情報を解読するのに数カ月間・数百万ドルかかっていたが、彼らの技術のお陰で600ドル(約6万6600円)で24時間内に可能になった」と評した。この技術は新型コロナウイルスのゲノムを迅速に分析し、これを基にワクチン開発の早期着手と新変異株のモニタリングに寄与したという評価も受けている。
分析企業クラリベイトは先月23日、論文被引用数が世界上位0.01%に該当する研究者16人をノーベル賞受賞候補として予測している。今までこの企業の予測リストに上がった59人が実際にノーベル賞を受賞した。
今年のリストのうち生理学・医学賞候補として名前が上がったのは、米国ニューメキシコ大学のカール・ジョンソン名誉教授、フランス・パスツール研究所のジャン=ピエール・シャンジュー名誉教授、日本大阪大学の平野俊夫名誉教授、大阪大学免疫制御研究室の岸本忠三教授、高麗(コリョ)大学医大の李鎬汪(イ・ホワン)名誉教授ら5人だ。李教授は1976年にげっ歯類を宿主とするハンタウイルスを世界で初めて発見し、ワクチン「Hantavax」と診断キット「Hantadia」を開発した。
◆平和賞は誰の手に
一方、ロイター通信などによると、今年のノーベル平和賞受賞有力候補としては、まずスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさん(19)が挙げられている。気候変動が人類の喫緊の課題に浮上したためだ。また、独裁政権に非暴力で対抗しているスヴャトラーナ・ツィハノウスカヤ氏らベラルーシ野党圏指導者とロシアの野党圏活動家アレクセイ・ナワリヌイ氏も挙げられている。
言論の自由侵害に対抗して独立的な報道活動の重要性が高まり、国境なき記者団(RSF)やジャーナリスト保護委員会(CPJ)、新型コロナ事態を考慮して世界保健機関(WHO)とWHOが主導しているワクチン共同購入プロジェクト「コバックス(COVAX)」なども候補に挙げられていると通信は伝えた。
NYTによると、新型コロナの余波で昨年に続き今年受賞者も12月にそれぞれの国で賞を受ける展望だ。ただしノーベル委員会は平和賞だけでもノルウェー・オスロで授ける方案も考慮しているという。

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