(中央日報 2022/04/18)

「竹槍歌を歌っていたら韓日関係がここまで来た」

韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領に近い人々によると、韓日関係に対する尹氏の考えはこの一文に集約されているという。尹氏のこの言葉は、昨年6月大統領選挙出馬を宣言した梅軒(メホン)尹奉吉(ユン・ボンギル)記念館で韓日関係の今後について尋ねる日本のNHK記者の質問に答えながら出てきた。当時、尹氏は「今、韓日関係は回復が不可能なほどまで壊れた」と述べた。チョ・グク元法務部長官がフェイスブックに掲載した竹槍歌に対しては「理念偏向的」と批判した。実用と協力を基盤に置く尹錫悦政府の韓日関係の予告篇だったことになる。

◆韓日関係回復に全力を注ぐ尹氏

実際、最近の尹氏は日本との関係回復に全力を注いでいる。岸田文雄首相との電話会談に続いて相星孝一駐韓日本大使との面談はどれも歴史問題よりは両国の協力強化が核心主題だった。文在寅(ムン・ジェイン)大統領が就任翌日に安倍晋三当時首相との初めての電話会談で「(韓日)感情上、慰安婦合意の受け入れは難しい」と述べたことと比べると雰囲気が180度異なる。

11日に帰国した韓米政策協議団も米国との協議過程で韓日協力強化の意志を先に明らかにしたという。政策協議団関係者は「米国の要請がある前に韓日関係改善への意志を先に伝えた」とし「ただし、日本も相応する努力が必要な点を強調した」と付け加えた。尹氏側の関係者は「韓日関係が最悪なので、韓日米安保協力はもちろん、韓米同盟すらまともに効果を出すことができていないというのが尹氏の考え」と話した。

外交界は尹氏の韓日政策協議団派遣にも注目している。米国に続いて中国や欧州連合(EU)ではなく日本に2番目の協議団を派遣することも外交的な意味があるうえに、協議団として構成された人物も関心を引いている。

◆元慰安婦合意実務者に含まれた布石

特に朴槿恵(パク・クネ)政府時期、韓日慰安婦協議実務交渉者であった李相徳(イ・サンドク)元駐シンガポール大使が韓日政策協議団に合流したのが話題だ。李氏は文在寅政府初期、一身上の理由でシンガポールで任期を終えることができず、強い問責性格を帯びた帰任をしていたことと比較すると対照的だからだ。

元外交部高官は「李氏の合流は日本に慰安婦など両国懸案に対して対話することができるというシグナルを送る側面がある」と説明した。政界の一角では李氏の合流を批判することに対しては「尹氏がそういったリスクを知りながらも李氏を派遣団入りさせたことから、さらに意味がある」と話した。

韓国外交部北東アジア国審議官と局長を歴任した李氏は外交部内では代表的な「日本通」と言われている。昨年8月、尹氏のキャンプに合流し、岸田首相が外相だったときには韓日交渉テーブルで頻繁に顔を合わせていて繋がりもあるほうだ。慰安婦問題など両国懸案に対する尹氏側の立場を日本に伝えることができる適任者に挙げられる。

韓米政策協議団で米国に派遣されたソウル大学国際大学院の朴チョル熙(パク・チョルヒ)教授が改めて韓日協議団のメンバーとして加わったことも「韓日米3国協力強化」を意識した人選という分析だ。外交消息筋は「日本専門家(朴チョル熙氏)が尹氏の米国と日本特使団のメンバーとしてどちらにも含められたことは異例」と話した。

政界と外交界は尹氏が韓日関係の改善に集中することが北核対応だけでなく経済や対中関係などを包括的に考慮した布石とみている。尹氏が強調する経済安保に関連し、サプライチェーンの多角化のためには日本との協力が重要だということだ。だが、楽観するのは時期尚早という指摘もある。国民大学の李元徳(イ・ウォンドク)教授は「日本との関係改善は結局慰安婦と強制徴用という懸案と共に進まなくてはならない」とし「日本はこの問題に対する尹氏の国内動向に対しても特に目を光らせるだろう」と話した。


(聯合ニュース 2022/04/19)

 韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領の関係者は19日、日本に派遣する「政策協議代表団」のメンバーに2015年の慰安婦合意当時の実務責任者が含まれたことに批判の声が出ていることについて、「政策協議団は未来志向の韓日関係を確立するための最高の専門家で構成されている」として、「慰安婦合意は現政権でも政府間の公式合意として認めていた」と反論した。

 また、「協議団の訪日を通じ、冷え込んでいる韓日関係について解決策を見いだせると期待している」と述べた。

 尹氏が24~28日の日程で日本に派遣する政策協議団のメンバーには李相徳(イ・サンドク)元駐シンガポール大使が含まれている。李氏は朴槿恵(パク・クネ)前政権が結んだ慰安婦合意当時、対日関係を担当する外交部の北東アジア局長として実務の責任者を務めていた。

 文在寅(ムン・ジェイン)現政権は慰安婦合意が被害者の意見を十分に反映していないため、この合意で慰安婦問題は解決されないとの立場を表明。日本が拠出した10億円で設立した「和解・癒やし財団」も解散させた。ただ、慰安婦合意は両国間の公式合意ということを踏まえ、破棄したり再交渉を要求したりはしなかった。

 こうした中、李氏を政策協議団に加えたのは、尹次期政権で慰安婦合意の実効性を回復させる狙いがあるとの見方が出ていた。

 与党「共に民主党」の議員の集まり「経済民主化と平和統一のための国民連帯」は声明を出し、「屈辱合意の主役を新政権が発足もする前に協議団として派遣することは誤った外交シグナルを送る結果を招きかねない」として、李氏を協議団から外すよう求めた。

 尹次期政権への移行を準備する政権引き継ぎ委員会は慰安婦合意を継承するかどうかに関しては具体的な立場を示さず、慎重な姿勢を見せている。同委員会関係者は「慰安婦問題をはじめ、韓日の懸案を解決していかなければならない状況で、委員会の立場を対外的に表明することは国益に役立たない」と述べた。


2018年01月31日