(読売新聞 2023/11/09)
 中国向けに輸出する観賞用のニシキゴイを巡り、中国当局が認定する施設が失効していたことが9日、わかった。必要な資料は提出済みだが、中国側から更新手続き完了の連絡はないという。理由は不明で、日本政府は更新を求めている。

 農林水産省などによると、中国向けにニシキゴイを輸出する際は、当局が認定する養殖施設や検疫施設で養殖されたり、検疫を受けたりする必要がある。いずれも更新に必要な資料は提出ずみだが、養殖施設は昨年3月末、検疫施設は今年10月末に有効期限を迎えた。

 日本側はいずれも更新を求めてきたが、中国側から返事はないという。松野官房長官は9日の記者会見で、「更新を求めて、引き続き中国当局への働きかけを継続したい」と述べた。

 農水省によると、ニシキゴイが大半を占める観賞用魚の昨年の輸出額は前年比5・8%増の64億円で、このうち12億円が中国向けだった。東京電力福島第一原子力発電所の処理水海洋放出を受け、中国は日本産水産物の輸入を停止しているが、9月の中国向け水産物輸出額8億円のうち5500万円がニシキゴイだった。


(時事通信 2023/11/09)

【北京時事】中国外務省の汪文斌副報道局長は9日の記者会見で、日本産ニシキゴイの輸入が止まっている問題を巡り、「中国は輸入停止に関する告知や文書を公表していない」と述べた。今回の輸入停止は必要な許可の更新を中国側が行っていないためだが、汪氏は理由の説明を事実上拒んだ形だ。

 中国は日本からニシキゴイを輸入する際、中国が認定した日本国内の施設で事前に検疫を行うよう義務付けている。その施設に対する許可が10月末で失効、更新されなかったため、11月以降は実質的に対中輸出ができなくなった。