(朝日新聞 2023/12/15)
 朝鮮学校が高校無償化制度から除外されていることに抗議し、東京・霞が関の文部科学省前で毎週金曜日午後に行われている集会「金曜行動」が、15日で通算500回となった。韓国の支援者も参加し、文科省に無償化や支援制度の適用を求めて声をあげた。

 高校無償化制度は2010年に導入された。制度を創設した民主党政権が朝鮮学校への適用を見送り、12年発足の第2次安倍政権が「朝鮮総連と密接な関係があり、拉致問題の進展も見られず、国民の理解が得られない」などとして対象から除外した。

東京や大阪など5カ所の朝鮮学校生徒らが国を相手取り提訴したが、いずれも最高裁で敗訴が確定している
。

 金曜行動は13年5月、原告を含む朝鮮大学校(東京都小平市)の学生らが始めた。韓国では14年に支援団体が結成され、今回を含め19回来日して金曜行動に合流。同年12月からはソウルの日本大使館前でも「金曜行動」を続けている。

 15日は集会に先立ち、国会内で文科省の担当者と面会。朝鮮学校への高校無償化適用、朝鮮学校幼稚園への幼保無償化適用、朝鮮大学校への高等教育の修学支援新制度適用を求めた。担当者は「朝鮮学校は法令に定める基準に適合するとは認められなかった」と答えた。(編集委員・北野隆一)


(毎日新聞 2023/12/15)

 東京・霞が関の文部科学省前で朝鮮学校への高校無償化適用を訴える「金曜行動」が15日、500回目を迎えた。2013年に朝鮮大学校生たちの呼びかけで始まり、活動を引き継いだ支援者らが、年末年始や休日などを除く毎週金曜日に続けてきた。この日は朝大生や朝鮮学校の生徒、保護者に加え、韓国人や日本人の支援者らも駆けつけ、数百人が声を上げた。

 集会は午後4時に始まり、朝大1年の陳悠那(チンユナ)さん(18)はマイクを手に、「この不当な差別の前に屈することなく、必ず近い将来に誰もが平等な権利を享受する社会を作っていきます」と訴えた。

 10年に始まった高校無償化は、中華学校やインターナショナルスクールなど多くの外国人学校を適用対象としている。しかし、朝鮮学校は、拉致問題や朝鮮総連との関係など、教育を受ける生徒には責任がない理由で制度から排除され、19年から始まった幼保無償化からも外されている。

 高校無償化からの排除を巡り、生徒ら朝鮮学校側は裁判での解決を目指して5地裁・支部に提訴したが、いずれも敗訴が確定。一方、国連社会権規約委員会が13年に、朝鮮学校の無償化からの除外を差別であるとして制度適用を求めるなど、国連の人権機関は繰り返し日本政府に是正勧告してきた。

 東京朝鮮中高級学校に高2の次女(17)を通わせる朴淳芽(パクスナ)さん(51)は「金曜行動」に当初から参加してきた。「高い学費のために朝鮮高校への進学を断念した知り合いもいた。日本の市民と共にこの問題を解決していきたい」と話した。【後藤由耶】