(朝日新聞 2024/01/23)
群馬県立公園「群馬の森」(高崎市)にある朝鮮人追悼碑を所有する市民団体は23日、県庁で会見を開き、29日~2月11日に碑を代執行で撤去するとの通知を県から受けたことを明らかにした。
「『記憶 反省 そして友好』の追悼碑を守る会」は、県が昨年4月に出した撤去命令の取り消しを求める訴訟を前橋地裁に起こしており、2月7日には第1回口頭弁論が予定されている。事務局長の藤井保仁さんは「口頭弁論の前に壊しちゃえという姿勢は、乱暴だ」と話した。
一方、守る会による撤去命令の執行停止の申し立ては、「取り壊しても重大な損害がない」などを理由に同地裁で1月22日に却下されたという。
県から送られた代執行令書によると、昨年10月25日付で碑を年内に撤去するように「戒告」したにもかかわらず、応じないため代執行に踏み切るという。代執行にかかる概算の見積額は約3千万円。守る会に請求するとともに、撤去した追悼碑の引き取りも求めている。
これを受けて守る会は23日、代執行に抗議する声明を発表した。
声明は「(追悼碑の)碑文が反日的だ、撤去せよ」とヘイトスピーチをした団体があったことにふれ、「県の姿勢は彼ら歴史修正主義者と同じ思想で、彼らの言動を助長することにほかならない」と主張。そのうえで、「県議会と県が公の地に建てることを認めて建立したもので、代執行は群馬県行政史に汚点を残し、暴挙と刻まれる」などとした。山本一太知事あてで県にも提出したという。
「記憶 反省 そして友好」と刻まれたこの追悼碑は、2004年4月に約570万円をかけて建立された。戦時中に軍需工場などに労務動員されて犠牲になった朝鮮人を悼む目的で、県議会も全会一致で賛同し、県が用地を提供した。
14年には県が設置を不許可にする処分を出したため、守る会はこれを違法だとして提訴。その後、「不許可は適法」とする高裁判決が22年に確定している。(高木智子)

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