(朝日新聞 2025/03/18)
 奈良県が韓国・忠清南道と10月に企画しているK―POPイベントを巡り、県議会予算審査特別委員会は18日、関連事業費を含む新年度当初予算案を反対多数で否決した。県は開催地を当初の奈良公園から屋内に変更して規模縮小を図ったが、最大会派「自民党・無所属の会」の県議らが再びノーを突きつけた形だ。

 同委員会ではこの日、委員長を除く9人による裁決があった。維新、公明、新政なら(立憲系)の計3人が賛成したが、自民会派5人と共産の1人が反対したため否決された。

 反対の理由について、自民会派の芦髙清友県議は「県が示した予算は短時間のうちに大幅に変更され、当初案は妥当性と議論が不十分な上、その後の案との目的の一貫性が見いだしにくい。交流のあり方について一から考え直した上で、友好提携から15周年となる2026年秋ごろの交流を目指すべき」と述べ、予算修正案を提案する意向を示した。

 イベントの賛否を巡っては、自民会派内で党議拘束を外すことが確認されている。今回の委員会で反対した5人は、全員が昨年12月の本会議でも県の予算案に反対した顔ぶれ。25日の本会議では、賛成に回る自民県議も見込まれ、賛否が分かれることになりそうだ。

 K―POPイベントは、日韓国交正常化60周年や、県と忠清南道との友好提携15周年を見据えた文化交流事業として、昨年12月の県議会で補正予算案に盛り込まれた。

 ただ、奈良公園に約9千人を招く1日限りの無料ライブに約2億7千万円の費用がかかることに異論が噴出。自民会派の一部が反対し、賛成した自民や維新などの県議からも、費用縮減や開催地の再検討を求める異例の申し入れがなされた。

 県は申し入れを受けて、忠清南道と再協議。トップアーティストの出演を断念して、最大収容1476人の「なら100年会館」(奈良市)で開催する新たな計画を立て、今議会で事業費2900万円を新年度予算案に盛り込んでいた。

 山下真知事は委員会終了後、報道陣の取材に「若い世代の交流促進によって日韓関係の発展に資する」とイベントの意義を強調。「反対のための反対」と自民県議を批判した。(阪田隼人、仙道洸)


(NHK 250258/03/18)

(略)【山下知事「反対のための反対だ」】

新年度の当初予算案が否決されたことについて、山下知事は「議会に歩み寄って編成した予算案だったので理解に苦しむ。反対をするための反対だ」と疑問を呈しました。

そのうえで、「今月25日の本会議では県が提出した原案と今後議会側から示される修正案の採決を見守るしかない」と述べました。