朝鮮人虐殺を巡る追悼式へ「本年もメッセージ送る」 大野元裕・埼玉県知事が表明 依頼した団体の受け止めは(東京新聞 2025/08/26)
 埼玉県の大野元裕知事は26日、1923年の関東大震災後に虐殺された朝鮮人を悼んで9月にさいたま市内で開かれる行事に、追悼のメッセージを送ると明らかにした。送付は2年連続となる。定例記者会見で「本年もメッセージを送付するよう準備を進めている。主催者へ近日中に送付する」と述べた。

◆2024年に続き、小池百合子都知事と対応が割れた

 東京都の小池百合子知事は、2017年から都内で開かれる式典に追悼文を送っておらず、今年も送付しない意向を会見で表明している。昨年に続き、対応が分かれる形となる。

 大野知事は昨年9月、旧片柳村(さいたま市見沼区)で犠牲になった姜大興(カンデフン)さん=当時(24)=の追悼会に初めてメッセージを送った。主催団体は今年も9月4日に追悼会を開く予定で、知事のメッセージを7月下旬に依頼していた。県によると、依頼があったのはこの1団体のみ。

◆「もう少し踏み込んでほしい気持ちはあるが…」

 大野知事はメッセージの内容について「失われた命を悼み、その御霊(みたま)が安らかであることを祈念するもので、関東大震災で犠牲になられた全ての方を追悼するもの。基本的な考え方は去年と同じ」と述べた。

 主催団体の小川満さんは「『朝鮮人犠牲者』や『姜大興さん』という言葉を入れるなど、もう少し踏み込んでほしい気持ちはあるが、メッセージを出すことは評価したい」と歓迎した。(杉浦正至)