(ハンギョレ新聞 2025/10/30)
李在明(イ・ジェミョン)大統領が29日、ドナルド・トランプ米大統領に「(韓国が)原子力潜水艦の燃料供給を受けられるようトランプ大統領が決断してほしい」と公式要請した。
李大統領はこの日、国立慶州(キョンジュ)博物館で行われたトランプ大統領と拡大首脳会談の冒頭で、「もう一つさらに申し上げたいことがある。トランプ大統領に十分に説明ができず、若干の誤解があるようだ」としたうえで、「(原子力潜水艦の)燃料供給を許可し、原子力潜水艦の燃料供給を受けられるよう大統領が決断してほしい」と述べた。
原子力潜水艦は核兵器を運ぶ潜水艦ではなく、原子力を動力として使う潜水艦を意味する 潜水艦は推進方式によって「ディーゼル-電気潜水艦」(ディーゼルエンジンを稼動して発電機を回して作った電気でプロペラを回転)と「原子力潜水艦」(高濃縮ウランU-235核分裂させたエネルギーでプロペラを回転)がある。
ディーゼル潜水艦は水中で蓄電池に充電された電気で動く。充電が足りなくなると、水面近くに上がって空気を取り入れ、ディーゼルエンジンを回すことで、再び蓄電池を充電しなければならないため、一日二日ほど潜り、非大気依存推進(AIP)システムを装着しても最大2~3週間以上は潜れない。潜水艦が水面近くに上がれば位置が露呈するため、海上哨戒機などの攻撃を受ける可能性がある。原子力潜水艦は理論の上では無限大に潜航が可能だが、乗組員の交代などを考え、数カ月まで必要な時間だけ水中で航行できる。
李大統領は「核兵器を積載した潜水艦を作りたいわけではなく、ディーゼル潜水艦が潜航能力が劣るため、北朝鮮や中国側の潜水艦追跡活動に制限がある(ため)」とし、「燃料供給を許可していただければ、韓国が独自の技術で通常兵器を搭載した潜水艦を数隻建造する」と説明した。こうして「朝鮮半島の東海(トンヘ)と西海(ソヘ)に海域防御活動を行えば、米軍の負担も相当減らせると思う」とも付け加えた。
盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権以降、韓国政府は20年以上にわたり原子力潜水艦の確保を検討し、その準備作業を内部的に進めてきた。原子力潜水艦を確保する条件には、国家的意志▽技術水準▽核燃料の安定的確保が挙げられる。
今回の李在明大統領の発言は、原子力潜水艦の確保に向けた国家的意志を国内外に表明したものだ。北朝鮮の核・ミサイル能力が高度化しているのに核武装が不可能な韓国としては、原子力潜水艦で北朝鮮の核対応力を高めることで、国内の安保不安感を和らげるようとする狙いもある。
韓国は3600トン級ディーゼル潜水艦の「蒋英実」(チャン・ヨンシル)を国内で独自に設計・建造し、22日に進水式を行っており、潜水艦技術の水準にも問題がない。
結局、核燃料の安定的確保がカギとなることから、この日、李在明大統領の「核燃料供給」要請発言が出たといえる。韓米原子力協定は、米国が同意すれば、米国製のウランと装備を使用する場合、濃縮度20%未満でウランを濃縮できるよう規定している。米国ではない第3国から核燃料を購入する場合は、米国と協議する必要はないが、韓米同盟を考慮すると、韓国が第3国から核燃料を購入することは不可能だ。
米国が核燃料を供給する場合、韓国は国際社会の「核兵器開発」の疑いを免れるために、20%未満の濃縮ウランを原子力潜水艦の推進体にのみ使用すると約束してから、受け取る案が有力だ。米国の原子力潜水艦は核燃料でウランU-235を40%か90%ほど濃縮するが、フランスのルビー級原子力潜水艦は濃縮度20%未満のウランを使用している。クォン・ヒョクチョル記者
(聯合ニュース 2025/10/29)
韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領とトランプ米大統領は29日、韓国南東部の慶州で首脳会談を開き、韓国の原子力潜水艦導入に向けた後続協議を進めることで一致した。魏聖洛(ウィ・ソンラク)国家安保室長が首脳会談後に行った記者会見で明らかにした。
魏氏によると、両首脳は経済のほか同盟の現代化、朝鮮半島の平和、地域情勢、造船・製造業分野での協力など包括的な議題について議論した。
なかでも韓国の国防費の増額と原子力潜水艦の導入について協議が行われた。トランプ氏は北朝鮮が原子力潜水艦を建造するなど安保環境が変化していることから、韓国が原潜の能力を必要としていることに共感を示し、後続協議を進めることを提案した。
また、李大統領が朝鮮半島の緊張緩和と「中断・縮小・廃棄」を通じた非核化構想を説明。トランプ氏は北朝鮮問題に対応するため韓米同盟の抑止力向上の必要性を強調した。
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)についてトランプ氏は「良い関係を維持している」とし、「金正恩氏が望むならいつでも積極的に対話する準備ができている」とも表明した。
韓米の造船協力に関しては両国の国家安全保障会議(NSC)間の協議体を発足させることで合意した。
トランプ氏は李大統領を再びホワイトハウスに招待したいと表明し、李大統領は謝意を示した。
魏氏は首脳会談について「同盟の現代化に向け、さまざまな戦略的懸案について米国の積極的な協力の意思を確認したことが主要な成果」と強調した。

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