(朝日新聞 2026/03/26)
4月に開学する私立大学、武雄アジア大(佐賀県武雄市武雄町)の入学予定者数が定員140人に対し、3割を下回る39人にとどまることがわかった。26日、学長に就任予定の小長谷有紀・国立民族学博物館名誉教授が市議会に対し説明し、「学生募集の取り組みが、まだまだ足りなかったと大いに反省している」と述べた。
県内三つ目の4年制大学となる同大は佐賀女子短大などを運営する旭学園が設置。東アジア地域共創学部東アジア地域共創学科のみで開学を予定している。
この日は市議会全員協議会が開催された。小長谷氏の説明によると、入学予定者のうち出身高校別では、佐賀県内からが最も多く22人、福岡5人、長崎3人、和歌山・鳥取各1人で、留学生が7人(ミャンマー4人、タイ2人、中国1人)という。
小長谷氏は、設置認可が昨年8月となり、「集めにくいスケジュールになった」ことや募集段階ではキャンパスが未完成で見せられなかったことを要因として挙げた。
全員協議会には小松政市長も出席し、「誘致を進めてきた市として、期待していた結果ではなく、残念だ。私自身が先頭に立って誘致を進めてきたことから、この結果に対しては私自身にも責任がある」と話した。
開学にあたっては、市が13億円、県が6.5億円の補助を決めている。小松市長は「市民に負担をかけないことが前提」として、旭学園が大学運営から撤退する事態となれば、補助金返還を求めると説明した。(岡田将平)
(朝日新聞 2026/03/26)
「世界とつながりながら地域を考える、グローバルとローカルを両方できることが特徴です」
観光やまちづくり、メディアなどについて学べ、学長予定者の小長谷有紀氏が教育内容に自信を見せる私立の武雄アジア大。4月の開学を目前に控え、入学予定者がわずか39人で定員(140人)を大きく下回る見通しとなった。
武雄アジア大は、佐賀県内3カ所目の4年制大学。「東アジア地域共創学部東アジア地域共創学科」のみの単科大学で、観光やまちづくりを学ぶ観光・地域マネジメントコース、韓国メディアや文化・芸術ビジネスを学ぶ東アジア・メディアコンテンツコースの2コースがある。運営するのは、佐賀女子短大(佐賀市)などを運営する学校法人旭学園(同市)。
同大の入試は、昨年10月から今年3月まで、面接などで選考する「総合型選抜」や「学校推薦型選抜」、学力試験のある「一般選抜」で実施された。特に、学校推薦型は、70人の定員を大幅に下回る8人にとどまった。また、35人の定員だった一般選抜では20人の志願者のうち18人が合格したが、入学予定者は10人に減ったという。
認可前に実施した高校生へのアンケートでは、定員を満たす進学意向者がいたが、26日の市議会全員協議会で、小長谷氏は「実際は多様なところを選ばれて、アンケートとは異なる結果になった」と述べた。
■課題は来年の学生募集
報道陣の取材に応じた小松政市長は、募集期間の短さなどを挙げたうえで、「教育内容や特色など知名度が浸透できていない面がある」と指摘した。
まずは、来年の学生募集が課題となる。小松市長は「旭学園には確実に学生を確保できる道筋を示してほしい」と要望した。小長谷氏は、高校の教師や高校生へのアピールに力を入れる考えを示した。来年は定員を超える200人の入学をめざすという。
また、「2割」としてきた留学生の割合について市議から方向性を問われた小長谷氏は「留学生に依存する大学とは考えていない」とした。
少人数ではあるが、若者たちが新たな一歩を踏み出すこととなる。小長谷氏は「彼らが困らないように教育の質という点で腐心するのが一番大事だ。人数と関係なく教育の質は担保されなくてはいけない」と指摘。小松市長も「武雄に来られる皆さんを心から歓迎したい。安心して学び、地域で充実した学生生活を送ることができる環境づくりに努める」と述べた。
武雄市は人口約4万6千人の温泉があるまち。博多駅からJRの特急で約1時間の距離にあり、長崎駅とつながる西九州新幹線の起点駅、武雄温泉駅がある。(岡田将平)
2025年09月03日

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