(産経新聞 2026/07/25)
韓国南部の釜山市で今、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会が開かれている。その釜山駅のほど近くに日本総領事館があるのだが、近くの大通りにハングルで「ハンイルコリ(抗日街)」と書かれた大きな文字板がこれ見よがしに掲げられている。日本を代表する在外公館の周辺が〝反日通り〟とは、ひどい嫌がらせである。
調べてみると、この大型表示物は反日不買運動など〝日本たたき〟で騒がしかった文在寅(ムンジェイン)政権下の2019年、地元の反日団体が当局の制止を振り切って勝手に設置したものだという。当局はその後も撤去を訴えてきたというが、いまだ解決されずにいるのだ。
総領事館近くの公園には16世紀に豊臣秀吉軍と戦ったという「鄭撥(チョンバル)将軍の銅像」が以前からある。それに加え近年、周辺路上に反日団体の手で慰安婦少女像や徴用工像が設置され、これらを合わせて〝反日通り〟に仕立てたのだ。
釜山は江戸時代に日本の対馬藩の出先「倭館」が置かれ、日本統治時代には近代的港湾都市に発展。日韓往来の拠点として日本とは縁が深く、日本への親近感も強い。近年は経済沈滞で復興対策に懸命だが〝反日通り〟とは実に後ろ向きである。国際都市が看板なのにこの国際的非常識はどうしたことか。釜山のために惜しみたい。(黒田勝弘)

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