環境目標のため強制停電、住民への影響「関係なし」=中国
(サーチナ 2010/11/16)
  


 安徽省ジョ州市全椒県で10月下旬、連日の強制停電が実施されていたことがわかった。2010年末を期限とする地球温暖化ガスの排出削減目標を達成するため。中央政府は住民の生活用と公共用の電力供給を削減することを厳禁したが、地元幹部が自らの「成績を確保」するため、無視した。中国新聞社が報じた。(「ジョ」はさんずいに「除」)

 中国政府は地球温暖化ガスの排出削減を理由に、2010年末までを対象とする第11期5カ年規画(5カ年計画)中に、各地に目標値を割り当てた。「5カ年」の時間をかけ、企業などに省エネルギーの指導や高効率の設備導入、場合によっては補助などの手段で目標達成を目指すべきだったが、9月ごろになってから「強制停電」を実施する地方が目立つようになった。企業側に、「行政の計画性のなさ」への怒りの声が目立つようになった。

 中央政府は、住民や公共事業への影響を警戒し、停電措置を禁止したが、「無視」する地域も相当数あるという。中国の地方幹部は数年に1度、異動があるが、温暖化ガスの排出目標の達成も「成績」として評価の対象になるからという。「以人民服務(人民のために奉仕)」が基本の考えであるはずの公務員、わけても幹部が、自らの昇進のためには、住民への悪影響を考慮しないという体質が露呈した。

 全椒県は10月28日夜には儒林路で、29日夜にはジョ全路と江海小区付近で、30日未明には万麗小区でと、同月下旬には住居や公共施設を含む強制停電が相次いだ。

 住民によると、夜間のトイレ使用や、乳児のためにミルクを作ることが難しくなった
。


 中国共産党の全椒県委員会と県政府は19日、「全県住民への公開書状」を発表。5カ年計画の任務達成のため、全県で強制停電を実施すると宣言した。

 停電時間は昼3時間と夜3時間で、住居と病院など医療機関も一律に対象になるという。

 このため、病院では緊急手術などの場合も、自家発電に頼っているという。また、10月31日には県内の交通信号機のランプがすべて消え、自動車などの通行が「無秩序状態」になった。停電中に事故発生もあったという。

 中国ではディーゼル油が極端に品薄になり、トラック輸送などに支障が出ているが、自家発電のため、ディーゼル油を購入する企業や組織が相次いだことが原因とされている。

「庶民を犠牲してよいのか」との質問に対して、

全椒県の曹付中代県長は、「省エネルギー・排出削減の根本は、全社会の利益だと思う。短期内では、局所的に利益を失ったり悪影響を受けることもある
。両者の利益を合致させることが、難しい場合もある」と述べた。

 代県長は、日本風に言えば臨時県知事。前任の県長の退任にともない任命され、議会である人民代表大会の承認を経て、正規の県長に就任すること一般的だ。




goshi.jpg





 

新装版 日本・中国・韓国の歴史と問題点80
新装版 日本・中国・韓国の歴史と問題点80 (これだけは知っておきたい)
新装版 中国人の99.99%は日本が嫌い 超速!最新日本近現代史の流れ―つかみにくい近現代を一気に攻略! (大学受験合格請負シリーズ―超速TACTICS)  超速!最新日本史の流れ―原始から大政奉還まで、2時間で流れをつかむ! (大学受験合格請負シリーズ―超速TACTICS) 日本人へ リーダー篇 (文春新書)
by G-Tools