(朝日新聞 2018/12/24)
中国政府は23日、外資の技術を中国側に強制移転させることを禁じる「外商投資法」の立法作業に着手した。技術の強制移転は米国などから厳しく批判され、米中通商紛争の焦点になっていた。中国政府はこれまで「強制的な技術移転はない」との立場だったが、米側に大きく譲歩した形だ。
この日、国会にあたる全国人民代表大会(全人代)の常務委員会に同法の草案が提案された。中国共産党機関紙・人民日報によると、草案では「外国企業の合法的な権益の保護を強める」としている。権益保護策の一つとして、行政手段による強制的な技術移転を禁じるという。
また、中央政府や地方政府が、法律に基づかない外資への制限を設けることも禁じる。外国企業が中国で活動する際のトラブルを訴え出るためのしくみも整備する。出資も制限がかかっている特定の業界以外は、中国企業と同じルールで対応するとしている。
米国は米企業の知的財産権が侵害されているとして、3度にわたって中国からの輸入品に追加の関税措置をかけてきた。知的財産侵害の温床と指摘されてきたのが、外資に対する技術移転の強制だった。中国はこれまで「政府が外国企業に技術移転を強制的に要求する政策、やり方をとっていない」(中国政府の白書)と反論してきた。だが、通商紛争を早期に解決するため、米国に譲歩する道を選んだとみられる。
中国商務省は23日、米国側との次官級電話協議が21日にあったと発表。知財保護の強化などについて意見交換を行い、進展を得たことを明らかにした。(香港=福田直之)

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