(東京新聞 2019/09/06)

 八月三十一日に就任した大野元裕知事(55)が、本紙のインタビューに応じ、今後加速する少子高齢化への対応を重視する方針を明かしたほか、県庁舎の早期の建て替えには慎重な姿勢を示した。初登庁日に「椅子に座っているだけの知事にはなりたくない」と現場主義をアピールしたように「できるだけ早く意見を聴きに行きたい」と、県内各地で県民と県幹部が意見交換する「どこでも知事室」の開催に意欲を見せた。 (聞き手・飯田樹与)

 -今後は県も急速な少子高齢化に直面する。最初に取り組みたいことは。

 これからの多くの施策について、少子高齢化に対する視点を取り入れなければならない。例えば、女性が出産後にキャリアを継続するための政策だ。子どもを産めない最大の理由を経済的理由とする統計がある。それが正しいとすれば、女性向けの政策が、世帯の所得増加から少子化対策にもつながっていく。

 ビジョンとして示しているのが、埼玉版のスーパー・シティ構想。まだ場所は決まっていないが、長期的にやりたい。排熱や小水力などを活用した地産地消による低コストなエネルギーを呼び水に人を集め、働く場所と住む場所が一緒の地域社会をつくりたい。コンパクトな街なので、高齢者の買い物難民らは生まれない。市町村の協力が必要で、希望を募りたい。簡単にはいかないだろうが、協力できる方々を集めたい。

 -県庁舎の建て替えについての考えは。

 庁舎は当然、新しい方が良いが、県民にとってより高いニーズがあれば、それを優先しないといけない。仮に建て替えるにしても、積み立てをしたり起債をしたり大きな負担になるので、丁寧な議論をしたい。議員が地域の声を届けてくることもあるだろうし、「どこでも知事室」も考えている。いろいろな形で県民のニーズを吸い上げ、判断したい。もちろん、どこかで建て替えなければならない。必要性があれば会議体を設ける可能性もあるが、今のところ「すぐにやれ」という声は、私のところにはほとんど届いていない。任期の四年の間には着手まではいかないだろう。

 -「どこでも知事室」とは。

 私や県幹部何人かで県内各地へ出向いて、県民から直接意見を聴きたい。県議会九月定例会が終わったら、なるべく早くと思っている。県民から遠く思われがちな県庁、知事室について、ハードルを下げたいというのが一番の思い。

 -県議会最大会派の自民が登庁初日のあいさつ回りで全員欠席した。議会に対する姿勢は。

 議員はそれぞれ有権者の信託を受けた方々であり、地域にも寄り添っている。彼らの意見はきちんと尊重して聞く必要があり、こちらも丁寧に説明する環境をつくりたい。ただ、最終的には県民を主語にした見方で判断したい。

 -十月の参院埼玉選挙区補欠選挙で、上田清司・前知事の出馬が取り沙汰されている。仮に出馬した場合、支援するか。

 上田前知事は大事な先輩政治家。ただ、誰を支援するか、それは政策やスタンスによる。今の段階では何とも言えない。

 -選挙で経済界からの支援を受けた地元・川口との付き合い方は。

 期待はありがたいし、(市長を務めた)祖父や川口への思いもある。だが、私は埼玉県の知事。県民にとって必要なことをやるのが大事だ。

 -県は二〇一〇年度から朝鮮学校への補助金を支給していないが、今後は。

 政治と教育は違う。一方で、県のお金を使うということは、県民が納得しないといけない。そんな中で、(拉致問題解決まで予算執行を留保すべきだという)県議会の付帯決議もあり、理解されているとは言えない状況だ。理解を得る努力はするが、直ちに補助金を拠出する環境にはないと思っている。


 大野元裕(ウィキペディア)一部抜粋

大野 元裕(おおの もとひろ、1963年(昭和38年)11月12日 - )は、日本の外交官、政治家。埼玉県知事(第61代)。学位は修士(国際大学・1989年)。元参議院議員(2期)。

財団法人中東調査会研究員、外務省国際情報局分析第二課専門分析員、在ヨルダン大使館一等書記官、在シリア大使館一等書記官、株式会社ゼネラルサービス取締役統轄本部本部長、財団法人中東調査会上席研究員、株式会社ゼネラルサービス専務取締役、内閣府大臣政務官、防衛大臣政務官などを歴任した。

所属政党(民主党→)(民進党(国軸の会)→)(国民民主党→)無所属
※知事選出馬のために離党して無所属に


元民主の国会議員で、知事選で立憲民主党埼玉県連支持、国民民主党埼玉県連支持、社会民主党埼玉県連合支持、日本共産党埼玉県委員会自主支援を受けているので不安もありますが、選挙期間中に↓のように言えるようですから大丈夫ですかね。

20190906104236No0016545600


上田県政を継承してほしいですね。

 令和元年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(辻 浩司議員)
(埼玉県議会 掲載日:2019年7月11日)

補助金停止による子供たちへの影響について

Q   辻   浩司   議員(民主フォーラム)

埼玉県では、2010年度に埼玉朝鮮学園への県補助金が停止されて10年が経過しようとしています。県のこの決定は、2011年3月に上田知事が市民団体からの要請を受けて、拉致問題を理由に予算計上していた補助金を支給しないと決定をしたことに端を発しています。(略)

本来は、北朝鮮政府が行っていることと、日本で暮らす子供たちには何ら関係はないわけで、行政は県民であるこれらの子供たちを偏見から守らなければならない立場です。

しかしながら、県が行ってきたのは、そのこととは逆に、北朝鮮政府のやっていることを朝鮮学校に連帯責任を負わせて補助金を停止し、結果として、北朝鮮政府の拉致や核開発と朝鮮学校を同一視することを助長することでした。

今、朝鮮学校の子供たちは自分たちにはどうにもできない理由によって学習環境が悪化させられ、通学の途上で身の危険を感じ、委縮しています。このような思いを子供たちにさせている原因の一つに、埼玉県のとってきた態度があるのではないでしょうか。

そこで知事にお聞きします。県が行ってきた補助金停止という措置が子供たち一人ひとりの心にどのような影響を与えているとお考えでしょうか。自分たちの存在を否定されるような、ここにいてはいけないのだろうかと思わされるような県の措置は、子供たちの心に深い傷を与えていると私は考えますが、知事はどのように感じておられるのかお聞かせください。

A   上田清司   知事

子供たちは本県並びに我が国の未来を担う大切な財産、すなわち「人財」であります。

朝鮮学校に通う子供たちも、他の学校に通う子供たちと同じ様に大切な存在です。

暴言などの差別的行為は決して許されるものではありません。

極めて不愉快な話だと思います。

また、暴言と補助金停止とは直接関係のない話であるということは御理解いただきたいと思います。

埼玉朝鮮学園への運営費補助金については平成22年度から不交付としております。平成25年度からは予算計上も見送っています。

不交付としている理由は二つあります。

一つ目は、平成24年3月の予算特別委員会における「拉致問題等が解決されるまで予算の執行は留保すべきである」という附帯決議があることです。

二つ目は、就学支援金裁判で国が主張する朝鮮総連の朝鮮学校への影響力や、朝鮮総連と朝鮮学校との関係性についての懸念があることです。

国は朝鮮総連と朝鮮学校の関係性が、教育基本法で禁じる「不当な支配」に当たらないことの十分な確証が得られないと主張しています。

学園への補助金はこれらの理由により不交付としているところです。

このように、補助金停止という措置は明確な理由があって行っているものであり、子供たちの心の影響と直接的に結び付けるべきものではないと考えております。

補助金の不交付は決して子供たちの存在を否定するものではございません。(略)