(朝日新聞 2020/03/09)

 新型コロナウイルスの感染が続く中国湖北省武漢市で、住宅地を視察した政府高官に住民が不満をぶつける動画がネット上に広がり、話題になっている。生活の改善ぶりをアピールした地区管理者の「やらせ」に批判が集まったものだが、形式主義を排すよう求める習近平(シーチンピン)国家主席の指示が現場に行き届かない実態もあらわになった形だ。

 武漢で前線の指揮を執る孫春蘭副首相ら「中央指導組」は5日、食料や医薬品の配給状況を聞くため、市内の高層マンションが集まる地区を視察した。中国メディアによると、地区内で感染者が見つかったこともあり、約3千世帯の住民の外出が厳しく制限されている状況だったという。

 地区管理者はボランティアを引き連れて「野菜や肉は各家庭に着実に届いている」と状況を報告。だが、その様子を窓から見ていた住民らが「全部ウソだ!」「何にも来ない!」と次々に罵声を浴びせた。

 複数の中国メディアによると、ボランティアも視察のために用意された偽物だったという。

 視察は新華社通信など国営メディアを通じて同日報道されたが、その中で「現場から困難や問題があることが示されたのを受けて、孫氏は問題を解決し、市民の満足度を高めるよう省や市の幹部に要求した」と伝えた。ネット上での反響の大きさを重く見た政府が対応したとみられる。

 習氏はこれまで、新型肺炎の一連の対応に不備があったことを認め、地方幹部には、形式主義や官僚主義を排して事態にあたるよう再三求めてきた。

 だが、集団感染を隠していた刑務所幹部らの処分が相次いでおり、中国メディア記者は「悪い状況を隠そうとする現場の意識は何ら変わっていない」と指摘する。(北京=冨名腰隆)


習主席陛下(本来「主席」は「閣下」ですが)の叡慮が、それを理解しない地方幹部のために民に伝わっていない!
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と中国国営メディアと同じ水準で報じているように見えますね。