【広州=鈴木隆弘、北京=川瀬大介】香港政府トップの李家超行政長官は18日、北京で中国の 習近平(シージンピン)国家主席に職務報告を行い、香港で反体制活動を取り締まる国家安全維持法(国安法)を補完する国家安全条例について、来年中に制定すると明言した。

習氏に対面で誓約した意味は重く、条例の制定は必至となった。

 香港政府によると、李氏は習氏に対し、条例が2020年に施行された国安法とともに、「国家の安全を守る法体系を形成することになる」と述べた。

 条例は、憲法に相当する香港基本法が香港政府に制定を求めているが、世論の反発で長年先送りされていた。国安法が国家の分裂や転覆を図る行為を取り締まるのに対し、条例では国家機密の窃取や、外国の政治組織や団体による香港での政治活動も禁じられる見通しだ。メディア統制や外国人への規制が強まる可能性がある。

 新華社通信によると、習氏は、親中派が圧勝した10日の香港の区議会(地方議会に相当)選挙に触れ、「(李氏が)国家の安全をしっかり守り、区議会制度を再構築し、順調に選挙を終えた」と評価した。

 李氏の職務報告には、習氏や 李強リーチャン 首相ら共産党最高指導部のメンバー4人が同席した。香港メディアによると、これまでの2人より多い異例の対応という。