玄葉光一郎外務大臣会見記録(要旨)《平成24年8月10日(金曜日) 15:45~ 於:大臣接見室前》
(外務省 2012/08/10)



○冒頭発言-韓国大統領の竹島訪問について

【玄葉外務大臣】本日、李明博大統領が竹島を訪問したというように承知しています。したがって、我が国の強い抗議の意を示すために、先ほど、申ガク秀(シン・ガクス)在京韓国大使を召致したところであります。李明博大統領の竹島訪問、これは、竹島というのは我が国固有の領土であって、歴史的にも国際法上もそうである。したがって、我が国の立場と相容れないということで、強く抗議をいたしました。

さらに今回の訪問、これは日韓関係の大局的な観点から難しい問題をマネージするということを、いわば、お互いに述べてきたわけで、そのことと完全に逆行するということを伝えたところであります。なぜ、この時期に訪問をしたのか全く理解できないと、我が国政府として強く抗議をするということを伝えました。さらに今回、李明博大統領が竹島を訪問したということで、抗議の意を示すために、武藤駐韓大使を一時帰国させるということにいたしましたし、これに加えて今後、相応の措置をとらざるを得ないということを大使に明確に伝えたということでございます。


○韓国大統領の竹島訪問

【フジテレビ 長谷川記者】(申ガク秀)大使からはどのような回答があったのでしょうか。

【大臣】大使からは、いわば、韓国の立場に立った発言が短くございました。

【フジテレビ 長谷川記者】武藤大使の一時帰国、召還ということなのでしょうか、それは即日、本日中に行われるという理解でしょうか。

【大臣】本日中に帰ると思います。おそらく遅くなると思いますけれども。やはり、竹島訪問を確認してからということにならざるを得ませんから、本日中に帰して、明日の朝8時にこちらで協議しようというように思っています。いつソウルに帰すかは決めてません。

【フジテレビ 長谷川記者】それ相応の措置を取られるということなのですが、今回の召還以外のさらなる抗議・措置というのは、何か現段階でお考えのことはありますでしょうか。

【大臣】言葉が非常に難しくて、召還は、ウィーン条約上の言葉で言えば、任務の停止そのものになってしまうので、一時帰国ですけれども、いつ戻すかわからないということですね、正確に言うと。明日、武藤大使ともこの間の背景とか、状況の分析であるとか、相応の措置の具体とかを協議したいというように思っています。

【フジテレビ 長谷川記者】これに絡んで、本日、森本防衛大臣が今回のことは韓国の内政の問題だというようなご発言をされているのですけれども、この発言について、大臣、どのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。

【大臣】森本防衛大臣は、おそらく、というより間違いなくと申し上げてもいいと思いますけれども、まさか竹島が韓国の内政の問題であるということを言ったはずはないというように思っています。おそらく、後でもう一度会見をされて、我が国固有の領土であるということを明確におっしゃっているのではないかなと承知しております。

【朝日新聞 東岡記者】相応の措置ですけれども、いつ頃発動するおつもりでしょうか。

【大臣】それは明日話し合って、何をどういうようにするかということについて協議したいというように思います。武藤大使を呼ぶこと自体、まず最初の、措置ということになりますけれども。

【毎日新聞 横田記者】日韓関係全般なのですけれども、野田政権としても大臣本人としても、初めての訪問先を韓国に選びましたし、図書の引き渡し、スワップの拡大、色々日本としては未来志向でということでやってきたと思いますけれども、そういう思いが通じていないというような実感というのはありますでしょうか。

【大臣】ありますね。やはりもっと大局的に物事を考えなければならないこの時期になぜ訪問するのか。極めて遺憾です。

【朝日新聞 東岡記者】今回の竹島訪問について、李明博政権の政権浮揚のために訪問したという分析もありますけれども。

【大臣】色々な分析があると思います。皆さんが書かれているように、色々な分析があると思いますけれども、私(大臣)からは意図を自分から言うつもりはありません。推測してですね。ただ、いずれにしても我が国の立場と相容れませんから、到底受け入れがたいと。相応の措置をとる、毅然とした対応をとりたいというように思います。

【産経新聞 杉本記者】今回の件に限らず、特に野党側からは、政府が竹島について「不法占拠」という言葉を使わなかったり、あるいは韓国に対して融和的な外交政策をとってきた。その結果、こういう事態を招いたという批判もありますけれども、こういった批判に対してどのようにお答えになられますか。

【大臣】それは必ずしも当たらないと思います。もちろん隣国との関係というのは常に難しい側面があります。その難しい問題をどのように大局的にマネージするかということで、この間私(大臣)も努力してきたつもりです。融和的な政策が、こういったことをもたらした、おそらく菅政権の頃の話などですね。様々なこと、あるいは言葉の問題などおっしゃっているのだと思いますけれども、言葉の問題に関して言えば、これは法的評価は全く変わりませんので、私(大臣)はそういうことでは必ずしもないだろうというように思います。

【共同通信 池田記者】今回の件で総理の方から何か対応について指示等ありましたでしょうか。

【大臣】毅然とした対応をとろうということですね。総理も私(大臣)も。

【産経新聞 杉本記者】毅然とした対応をとろうと総理から言葉があったのですか。

【大臣】一言で言えば、そういうことです。




玄葉光一郎外務大臣会見記録 平成24年8月11日(土曜日) 9:10~ 於:大臣接見室前
(外務省 2012/08/11)

○冒頭発言-李明博大統領の竹島訪問を受けた我が国の対応

【玄葉外務大臣】昨日の夜遅く一時帰国した武藤駐韓大使から,今回李明博大統領が竹島を訪問した背景,ねらい,そしてその影響等について報告を受けたところであります。 今回の李大統領の竹島訪問を受けた今後の対応につきましては,領土問題については毅然とした対応を取る必要があります。

まずはICJ(国際司法裁判所)への提訴を含む国際法に基づく紛争の平和的な解決,そのための措置であるとか,領土問題に対する抜本的な政府の体制整備などを検討していきたいというふうに,まずは考えております。


○李大統領の竹島訪問を受けた我が国の対応

【テレビ東京 山口記者】ICJの提訴なんですけれども,時期としてはいつ頃を目処に考えていらっしゃるのでしょうか。

【大臣】内容,時期については,これから詳細を詰めてまいりたいと思っています。そんなに遠くない時期になると思います。

【テレビ東京 山口記者】本日の協議で,追加的な抗議措置について,ICJへの提訴以外に何か考えられたのでしょうか。

【大臣】様々なことがありうると思いますけれども,先ほど申し上げたように,まずはICJなどいわゆる国際司法裁判所などを活用した紛争の平和的解決,そして国内の体制整備などということで,いろいろなことが考えられると思いますけれど,まずはそのような検討から行いたいというように思っています。

【テレビ東京 山口記者】今回,武藤大使を事実上の召還として一時帰国させたわけですが,韓国へ戻す時期等々,そういった話し合いは行われたのでしょうか。

【大臣】決めていません。

【NHK 及川記者】ICJへの提訴ということでお伺いしたいのですが,竹島問題というのはこれまでずっと日韓の間であったわけですが,今回ICJへの提訴ということを判断する一番大きな動機付けというものはどういうことなんでしょうか。

【大臣】これはやはり,竹島の問題というのは,言うまでもなく,我が国の固有の領土でありますけれども,韓国側の立場は領有権は存在しないという立場なんですね。そういった中で,ICJでいわば日本側の主張というものをより明確に行うことで,やはり国際社会に日本側の主張というものをしっかりと知らしめる,そしてわかっていただく,理解していただく必要があるというように思っています。

【NHK 及川記者】実際にICJの提訴で向こうで手続きが進んだときに,逆に日本の固有の領土であるという日本側の主張が認められないという結果になったり,なかなかリスキーであるとか,選択肢として簡単なものじゃないのではないかという指摘もICJへの提訴についてはこれまでも出てきていると思うのですが,そういうことについての大臣のご認識やご見解はいかがでしょうか。

【大臣】ICJは,実は2回先方が応じていないというのがこれまでの実態なんですね。私たちの主張には十二分の理があるというように思っていますし,これまで応じていない,ではなぜ3度目をやらなかったのか,応じていないから,ということのみならず,日韓関係全体に及ぼす影響に対して一定の配慮というのが日本政府全体にあったと思うんですね。今回の大統領の訪問で,そういった配慮は不要になったということだと思いますから,しっかりと日本の主張を国際社会に知ってもらうという必要がやはりあると思うんですね。そのためにそういったことを検討していくということになります。

【朝日新聞 東岡記者】ICJの提訴についてですけれども,三度韓国側が応じない可能性もあろうかと思いますが,その点についてどうお考えでしょうか。

【大臣】その可能性はもちろん十二分に考えていますけれども,先ほど申し上げたように,それでもこれまで応じないからということではなくて一定の配慮を実はしてきたという経緯があるわけです。ですから,今回はそういった配慮は不要になったので,やはり「グローバル・コリア」というのを標榜しているわけですから,当然ながらこのICJの提訴に対して応える責務というのが,かつての韓国ではなかなか難しかったかもしれませんけど,これからの韓国は「グローバル・コリア」を標榜しているわけですから,当然応じるべきだというように思っています。領土問題の存在も当然国際社会が知るところになるということだと思います。

【朝日新聞 東岡記者】体制整備についてですけれども,かねてより専門の組織を作るべきだという話がありました。体制整備は,外務省内に作ることを念頭に置いてあるのでしょうか。

【大臣】これは先ほど総理と官房長官にも話をしましたけれども,やはり政府全体で体制整備というものを行っていかなければならないので,今後,総理,官房長官並びに関係省庁とよく協議をしてその体制のあり方を固めていきたいというように考えています。

【朝日新聞 東岡記者】念頭にあるのは竹島だけですか。

【大臣】いえ,基本的には領土問題全部です。

【毎日新聞 西田記者】首脳のシャトル外交ですね,こういった要人の往来,この辺りに関しては何らか制限するとかですね,見合わせる,そういったことはあるのでしょうか。

【大臣】基本的には領土問題には領土問題でというのが基本だと思うのです,私(大臣)は。ただ,先ほど申し上げたように,様々なことがもちろん相応の措置には考えられるとは思います。ですから,まずはICJを始め,いわゆる国際司法の場での紛争の平和的な解決,そして国内の領土問題に対するいわば体制の整備ということを,まずは検討していくということであります。

【産経新聞 杉本記者】大使の帰任の時期なのですけれども,まだ決めていないということなのですが,9月に大きな人事が外務省であるかと思うのですけれども,それまでソウルに大使を帰さないということも選択肢の一つとして検討されるのでしょうか。

【大臣】まだ本当に決めていません。これからやはり色々な韓国側の対応も含めて見ながら検討していきたいと思います。

【ダウ・ジョーンズ 大辺記者】領土問題に対する体制の整備といったときに,なるべく政府のトップなどが出かけるときにしっかりと事前に把握できるようにするというようなことなのか,それともそういったような問題がそもそも起こらないように色々な事前の措置をとるようにするというようなことなのか,どういうような体制をとりたいとお考えでしょうか。

【大臣】基本的には全てです。




韓国は国際司法裁判所への付託に応じない従来の姿勢を再度明らかにしましたが、どうするんでしょうね。

また、韓国の航空会社利用自粛
(日本外務省が『大韓航空の利用自粛』の撤回要請を拒否して今日から実施ニダ!)程度で終わらせることはないですよね……




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