(聯合ニュース 2011/02/02)
サッカーのアジアカップ決勝戦で決勝ゴールを決めた在日韓国人の李忠成(リ・タダナリ、サンフレッチェ広島所属)選手が自分のブログに書いた「僕にとって祖国は日本・韓国の二つです」という発言が在日コリアンの間で話題になっている。在日社会の意識変化を鮮明にみせているためだ。韓国政府の海外同胞政策もこうした変化を見逃してはならないとの声が出ている。
元プロ野球選手で野球評論家の張本勲氏は在日2世で、プロサッカー選手の朴康造(パク・カンジョ)選手や鄭大世(チョン・テセ)選手は在日3世、李忠成選手は在日4世になる。だが、日本で生まれ育った彼らの人生は自分が選択した国籍によって大きく変わった。
張本氏は韓国球界とも深くかかわった。サッカーの3選手は、朴康造選手が韓国代表、鄭大世選手が北朝鮮代表、李忠成選手が日本代表となった。
専門家によると、ひと昔前の世代では韓国と北朝鮮、日本の中でどの国を選ぶかが重要な問題だっただけで、「在日」のアイデンティティーを前面に出すのを敬遠した。このため、自分が「在日」といことを隠す人も少なくなかった。日本プロ野球界にはたくさんの在日がいるが、張本氏のように韓国人だということをオープンにしている選手は多くない。
若い世代も国籍の選択に直面するのは同様。だが3サッカー選手は自分が「在日」ということを隠さず、積極的にアピールしている。日本籍を取得したにもかかわらず、韓国名の漢字をそのまま使っている李忠成選手が代表的なケースだ。日本メディアに出演し、自分の出自を堂々と明かした。
こうした意識の変化は在日社会の全体にも見える。在日同胞の意識変化を研究してきた大阪市立大学の朴一教授によると、40~50代の在日2、3世までは自ら進んで、または仕方なく日本に同化し、これによって毎年1万人余りが日本に帰化する結果につながった。だが、20~30代の在日4世は韓国の名前を使う頻度や、母国語に対する理解度が高いという。背景には日本社会が在日の中で韓国籍者を積極的に受け入れ始めたことがあると説明する。
だからといって、彼らは前の世代のように本国(韓国か北朝鮮)に寄りつくわけでもない。朴教授は「若い世代は韓国と日本の両方にかかわっているが、どちらでもない在日人とのアイデンティティーを強く感じている」とみている。
若い在日に将来について尋ねたところ、「日本国籍を取得し、日本人として生きていく」との回答は4%にすぎなかった。半面、「韓国籍(もしくは朝鮮籍)のまま、在日として生きていく」との回答は60%に上った。
在日本大韓民国民団(民団)の幹部も「いつかの日かすべての在日が日本人になるという予測は違った。在日は少なくとも20~30万人を維持するだろう」と話す。
これを踏まえ、朴教授は韓国政府が昨年に国籍法を改正し、二重国籍対象者の基準を拡大したことを指摘し、在日韓国人にも二重国籍を認める必要があると主張する。二重国籍を許容すれば、在日韓国人の参政権問題も解決し、両国をつなぐ大切な資産となる在日同胞全体を包容できると説明した。
だが、一部の専門家は南北に分かれている朝鮮半島で、二重国籍を全面的に拡大すれば、兵役をめぐる混乱が生じる恐れがあると懸念する。
海外僑胞問題研究所の李求弘(イ・グホン)理事長は「韓国政府が在日韓国人がいつかは日本国籍を取得すると考えながらも、残った人は韓国政府に従ってほしいと要求している。これでは、在日韓国人全員から背を向けられる恐れもある」と指摘する。
国籍を唯一の判断基準に定め、日本国籍を取得した人は同胞から排除し、朝鮮籍を選んだ人には「親北」と非難する態度では、「在日韓国人」とのアイデンティティーを強く感じている若い世代を受け入れられないという。李理事長は「国籍ではなく、民族を基準とし、同胞政策を実施する必要がある」と強調した。また、在日韓国人の韓国語教育に予算を積極的に編成するなどして、韓国と日本をつなぐ人材を養成することが求められると述べた。
在日韓国人が他の在日外国人と同様に日本で暮らすのであれば何も言うつもりはありませんが、在日韓国人を代表するひとりであるパク・イル氏のこんな↓主張を見ると、「やはりザイニチは……」という気になりますね。
| どうすれば在日コリアンの自然消滅を防ぐことができるのか。私はここで三つの提案をしたい。 一つは、在日コリアンが日本国籍を取得しても、民族的属性を維持したまま生きられるシステムを日本社会に創りだすことである。具体策としては、 1 政府は国籍取得を緩和する法案を準備するだけでなく、民族(人種) 差別に対する厳重な処罰法も準備すること、 2 国籍取得後の氏名については、日本で使われていない漢字だけでなく、ハングルの使用も認めること、 3 韓国や北朝鮮で一般化している夫婦別姓を、日本国籍を取得した在日コリアンのカップルには特例として認めること、 4 中国や米国のように、厚生労働省の人口統計において、国籍別データのみならず、人種・民族別人口統計の作成を義務づけること、などが考えられる。 二つ目は、届け出による国籍取得に際しては、歴史的経緯を有する在日コリアンについては、日韓、日朝両政府の協議を通じて二重国籍を認めることである。韓国の現行法では、韓国籍の在日コリアンは、日本国籍を取得すれば自動的に韓国籍を失うことになる。この点については、日韓、日朝で在日コリアンの特別な事情に配慮し、二重国籍を認めるための国籍協定を締結することも考えられるだろう(奥野安弘 「国籍取得緩和法案に思う」『東洋経済日報』二〇〇一年二月一六日付)。 三つ目は、日本国籍の取得を望まない在日コリアンがいることも視野に入れ、 韓国・ 朝鮮籍でも住民としての権利が保障された社会システムを日本社会に創りだすことである。 そのためには、国籍取得の緩和策とはまったく別課題として、永住外国人に地方参政権を認める法律を同時に成立させるべきであろう。 すでに地方自治体の住民投票では、永住外国人にも投票資格を認める傾向にある。国籍取得条件を緩和するだけでなく、 こうした流れを加速化していくことが、日本の「内なる国際化」の必須条件だと思われる。 【「在日コリアン」てなんでんねん? 朴 一 著 講談社】 |
在日の耐えられない軽さ

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