(中央日報 2016/11/21)

「江蘇省の放送局責任者が韓国スターが出演するすべての広告放送を禁止するよう命じる上部通知を受け取った。緊急事態だ。すべての放送局が足並みを揃えてこの措置に対応している」

先週末、中国芸能界の動向に精通している「衛視観察生」というIDの中国微博(ウェイボー、中国版ツイッター)に掲載された内容だ。その後、中国が韓国の高高度ミサイル防衛(THAAD)体系導入に対する報復措置として韓流スターがモデルの広告を含む韓流に対する全面禁止措置に入ったという便りが続々と伝えられた。

「芸恩網」や「騰迅娯楽」など中国インターネット芸能ニュースは20日、「限韓令(韓流禁止令)(禁韓令)、全面アップグレード」というタイトルで関連内容を報じた。まだ公式文書は出されていないが、「韓国ドラマ・映画・芸能番組、また韓国作品をリメークしたコンテンツがすべて放送禁止になる。ただし、すでに審議を通過した作品や放送フォーマットを正式に購入した芸能作品は例外」という指針が伝えられたという内容だ。特に、今回の措置は、地方31省市区の衛星放送はもちろん、地方放送やインターネット動画プラットホームも適用対象になるとされており、中国内における韓流コンテンツの流通は大きな打撃を受ける見通しだ。

中国芸能専門SNSメディア「伝媒圏」は20日、「全国の放送関係者たちにとって今まであいまいだった限韓令の実体が姿を表わした」とし「中央の公式文書を待っている状態」と報じた。中国文化部が公開した海外映像物輸入審議資料によると、ことし9月に歌手IUと俳優イ・ジュンギが主演したドラマ『麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~』(以下、『麗』)を最後に審議を通過した韓国作品は一つもない状態だ。韓中共同投資で製作された俳優イ・ミンホと女優チョン・ジヒョン主演のドラマ『青い海の伝説』(原題)は中国の審議を通過できなかったため、先週、韓国での単独放映を開始した。

今回の限韓令は、▼韓国の団体の中国内の演出禁止▼新規韓国芸能企画会社に対する投資禁止▼1万人以上を動員する韓国アイドルの公演禁止▼韓国ドラマ・芸能協力プロジェクトの締結禁止▼韓国芸能人が出演するドラマの中国内での放送禁止--等を含む。伝媒圏は中国当局がこの措置を9月1日付で遡及適用するよう求めていると報じた。また、「韓国企業・ブランド・広告モデルなど、韓国を表すあらゆる要素についても放送を禁止する条項が含まれている」と付け加えた。

20161121085522-1_R
(1)中国製スマートフォンの広告モデルから降板した俳優ソン・ジュンギ。(2)中国での審議通過が遅れている女優イ・ヨンエ主演のドラマ『師任堂』。(3)韓国単独放映を始めたイ・ミンホ-チョン・ジヒョン主演のドラマ『青い海の伝説』。(4)中国ファンミーティングが突然取り消しになったキム・ウビンとスジ。(5)韓中合作ドラマ『相愛天使千年2』で出演分量がすべて削除されてしまったユ・インナ。

韓流スターの中国内広告活動に対する規制はすでに始まっている。今月8日に始まった中国製スマートフォンVIVO新型モデル「x9」の広告でも、既存のモデルだった俳優ソン・ジュンギの代わりに中国の映画俳優エディ・ポンが登場した。中国化粧品業界も非常事態に陥っている。現地メディアによると、ソン・ジュンギをモデルに採用した「PROYA(珀莱雅)」、キム・スヒョンの「Hanhoo(韓後)」、ソン・ヘギョの「滋源 see young」、アン・ジェヒョンの「活泉」などの現地化粧品企業も当局の不利益措置を避けるためにモデルの差し替えを検討している。

今回の措置によって、7月8日の韓米両国のTHAAD公式配備発表以降、事案別に適用されていた限韓令は全面禁止令に強化される見通しだ。これまで中国版『パパ、どこ行くの?』シーズン4を撮影した歌手ファン・チヨルの出演の部分に編集の手が入れられ、湖南衛星放送の韓中合作ドラマ『相愛穿梭千年2』(原題)は女優ユ・インナの出演分が全面削除されたままで放映された。一方で、『麗』が審議を通過していたため、韓国の関連業界ではTHAAD配備の遅延で限韓令が解除されるのではと期待してきた。

だが、韓国国防部が今月16日、慶尚北道星州(キョンサンブクド・ソンジュ)のロッテゴルフ場と京畿道南楊州(キョンギド・ナムヤンジュ)の軍保有地を交換してTHAAD配備を急ぐと発表したことを受け、中国は態度を硬化させた。中国外交部の耿爽報道官は、この日のブリーフィングで「中国は必要な措置を断固として取ることによって自国の安保利益を守っていく」と強調した。

中国映画業界の関係者は「今回の限韓令が公式に文書で確定すれば、ようやく成熟段階に入ろうとしていた韓中間の文化産業協力システムが崩壊する可能性がある」と診断した。彼は「中国は韓国芸能システムを中国文化産業人材のアップグレードを図るためのプラットホームとして活用しようと、大規模な先行投資をしてきた」とし「限韓令が公式化すれば、今まで準備してきた各種個別プロジェクトはもちろん、両国間の産業協力モデルが消えるという点で致命的な悪影響が及ぶ」と懸念を示した。

 THAAD配備用地 国有地と交換し取得へ=韓国国防部
(聯合ニュース 2016/11/16)
 
 韓国国防部は16日、米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」の配備先となる南部・慶尚北道星州郡のゴルフ場「ロッテスカイヒル星州カントリークラブ」の土地をソウル近郊の国有地との交換により取得することにし、双方の鑑定評価を実施すると発表した。

 同ゴルフ場は9月30日にTHAADの配備先に決まり、国防部は用地取得に向け、ゴルフ場所有者のロッテ商事と協議を進めてきた。その結果、京畿道南楊州市にある遊休予定の軍用地と交換することで合意した。

 国防部はゴルフ場のうち18ホールのゴルフコース(96万平方メートル)全体を取得する計画で、鑑定結果に応じ南楊州の軍用地を提供する。このゴルフ場の土地の価値は1000億ウォン(約93億円)を超えると予想される。土地の評価作業が終われば、ロッテ商事の取締役会や双方の協議を経て、交換契約を進めることになる。(略)

2016年08月01日

201701s